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利益を生み出していく「ものづくり」のあり方を考える!(3)

【4】コスト意識と主役意識を高め成果を確実にするためのポイント

 月次の計画生産性を査定し、生産現場の直接部門は実績生産性を入力する。常に計画と実績の差を自ら認識して生産性の善し悪しを敏感に感じるような管理の仕掛けをつくります。そのことによって何故良かったのか、 悪かったのかを自然と分析し、理由を明確にして改善サイクルを回せるようになります。また、チーム一丸で目標達成に向かうようにもなります。生産性指標は売上から外部購入費を差引いた付加価値高と投入工数の 比率で表すことにより、金額的にも一層意識できるようになります。

 間接部門では、各業務の括りで時間当りのコストを掛け、その業務に対する年間コストの見える化を通じてコスト意識を持たせ、業務改革の効率を金額換算することも改革を進める上で大変有効です。

 改革活動の進め方で重要なことは、経営トップ自らが活人化による利益獲得方針を明確にすることです。
ミドルと推進リーダーの役割は、三現主義で現地・現物・現実から実際にどうなっているのかを把握すること。
間接・直接部門担当者と目線を一緒にして現実を把握し、本質的な問題を正しく認識して真因と対策を進めることが改革の進め方として大切です。問題を推測で決め付けることは、間接・直接部門のチームメンバーの モチベーションを低下させることになります。事実に基づいた次の一手をチームと協働で決定し、次のアクションを実施して行くことが必要です。
  小さな成功体験をして次の成功に結びつけ、大きな成果を生み出す意識で、改革活動を牽引するのがミドルと推進リーダーの役割です。(コンサルタントの役割でもあります。)

 また、ミドルと推進リーダーは、チームへの改革の視点で呼び水をさし気付きを促すことが必要です。これにより、活動チームの主役意識を高め、チームメンバーが想像以上の成果を生み出すことも珍しくありません。

 経営トップの活人化による利益獲得方針を、生産性の良し悪しを認識する仕掛け、業務コスト換算などを通じて、三現主義で担当者の目線を一緒にする。小さな成功体験やミドルと推進リーダーからの改革の呼び水等の工夫が、 メンバーのコスト意識と主役意識を高めます。それが成果を確実にするためのポイントと言えます。

 【アイスブレイク】

☆既成概念を壊し、ゼロベースで想像すると大きな可能性がひろがり実現出来る

 アフリカへ靴の営業活動のため、A社とB社の営業マンが時を同じくして行きました。A社の営業マンは数日間市場調査を実施し、日本に電話を掛け『ここはダメです。全員裸足しで誰も靴を履いていません。』 A社の営業幹部は『大きなマーケットだと考えていたのだが、』と話しました。営業マンはもう数日調査を継続し日本へ戻ることにして、A社はアフリカへの進出を諦めました。
 一方、B社営業マンもアフリカにて市場調査をしていました。数日間の調査を終えて、東京へ電話を入れます。
『最高の市場です。ここでは誰も靴を履いていません。靴を履かず全員裸足という文化です。考え方次第で全員がお客様となる大きな可能性を秘めています。』そうしてこう続けたのです。 『靴の素晴らしさと安全性を私は、説いて廻ります』と。
 二人の営業マンは同じ時期に同じ場所で同じ光景を見ていました。しかし根本的に感じ方がちがっていました。ひとりはダメだと感じ、もう一人はいけると感じるのです。 この感じ方の違いの原点はなんでしょうか?
 同じ環境にいながらひとりはダメと思い、もうひとりはいけると感じた。 想像力の違いです。自分の行動の後に起こることであろう事象を想像出来る力です。
 ひとりの営業マンは全員裸足で靴を履かないという想像しかできなかった。もうひとりの営業マンは裸足だからこそ怪我の防止、靴の機能を活かし、靴を履くことが人の役にたつと想像したのです。
 この想像力こそが自分の経験、知識、環境から創り出させる既成概念です。つまりイメージの限界が自分の可能性への限界だとも言えます。人は、イメージした以上のことはできないということになります。 不可能はいったい誰が決めるのでしょうか?可能、不可能はいつも自分自身が決めています。『これは無理、これは大丈夫』と
 そのイメージを既成概念というのですが、そのイメージの枠が小さければ、小さい程、可能性は小さくなり、大きければ、大きい程、その人の可能性は広がってゆきます。パターン化した既成概念が実は とても厄介で営業マン、ものづくりの間接・製造部門の方々にも大きな落とし穴となっています。自分のこれまでの経験によってつくりあげられている経験から感性の部分に影響します。たった一回の 出来事でもその印象が強いと強烈な影響力を持ってしまいます。つまり既成概念は一方向の視野、視点で物事の意味を解釈し自分で可能性を潰しているのです。不調な時ほど既成概念が強くなり、 好調なときは既成概念が小さくなります。既成概念に沿って行動すると大きな可能性を見失うことがよくあります。やる前から出来る訳がないと考えてしまうのです。

 この物語から次のことが言えると思います。
  (1)イメージ想像力の限界が自分の限界になる
  (2)不可能は既成概念によって、自分自身の都合に合わせ、勝手に決めつけているに過ぎない。
  (3)自分自身で創った自分の限界は常に破り続けることが必要。
 ということが抽出できます。

 人は自分の常識、現状の延長線でしか行動をしない、未だ足を踏み入れたことのない世界へは行こうとは思わないと言う風にも解釈できます。

 私自身もビジョン達成のため、ゼロベースで今までとは抜本的に変えた知恵でものづくり改革することに積極果敢にTRYすれば大きな可能性が広がり、目標は必ず達成できると考えています。

 以上

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<<執 筆>> 株式会社テクノ経営総合研究所  大野 浩行

総合電機メーカー及び食品メーカーにおいて新工場設計と立上げ、稼動後の改革を早期に実施し工場利益体質化を実現するなど豊富な実務経験を有している。企業規模を問わず、 様々な業種及び多くの指導実績を有し、間接・直接部門の潜在能力を引き出し意識改革と収益改革に繋げる指導は高い評価を得ている。

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