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間接業務改革の勘所(3)

1.間接部門の生産性向上について

前回、「間接部門の生産性向上について」は以下の「普遍的3大問題点」

 (1) 知的職人たち
 (2) 知的生産のボトルネック
 (3) 生産性計測の習慣の欠如

があること、さらに (1)「知的職人たち」の解決策 をお話ししました。今回は (2)知的生産のボトルネック についてお話しします。

2.「知的生産のボトルネック」の対策

 知的生産のボトルネックとは有能な人に仕事が集中し、その人から次工程へ仕事が進んでいかないため、生産に支障が出ることを言っています。その構図は

「有能な人は限られている」 ⇒ 「有能な人には仕事が集中する」 ⇒ 「有能な人は高負荷により
 ボトルネック化しがち」(仕事が終わらない) ⇒ 「有能な人のボトルネック化が生産を制約する」


 したがって、この問題の対策はいたって簡単で、
有能な人(創造的仕事をする人、判断が必要な仕事をする人)には雑用をさせない。
言ってしまえば単純でごく当たり前のことなのですが、多くの企業でできていないことも事実です。また、知的職人たちは仕事をいっぱい抱えていることに満足感を得る奇妙な人種でもあるのです。
そこで「雑用」とは何かをきっちり決めて“やる” “やらない”、やるとしたら誰がやるのかを明確にする必要があります。これを称して「仕事の2S(整理・整頓)」と呼びます。

【仕事の2S(整理・整頓)】

 仕事の2Sの進め方は以下のようになります。

 「業務の棚卸」とは文字通り、今自分たちがやっている仕事を全て洗い出すことです。
 ここでのポイントはやっている仕事を全て洗い出すということです。
 一般的な組織の機能業務だけを挙げて満足していては現状を正しく把握したとことになりません。
 例えば、開発設計部門であれば、仕様確認、検索調査、図書リスト作成、構想設計、図面作成(総組立図、部品図など)、部品展開表作成、検図修正、 会議、出張外出などが一般的ですが、もっと踏み込んでメールチェックとその対応、現場、お客様、他部署からの問合せ対応(現場へ行く)、部品納期確認、 金型(部品)製作進捗、試験日程調整、治具手配検収、試験前段取り、停滞、社内外のトラブル、クレーム対応、予定外の打合せ、上司からの特命突発業務 (資料作成)など効率阻害業務を全て挙げることです。

「業務の仕分」とは棚卸しした業務の中身を考え「仕事」=「業務」を「主業務」 「付随業務」 「その他業務」の3つに分類することです。(下図参照)

そのうえで 仕事の2S(整理・整頓)を進めます。

「仕事の整理」とは必要性の無い「ムダ業務」 のゼロ化 を目標に捨てて行く。
「仕事の整頓」とは価値は無いが捨てられない「付随業務」のムダを省いて簡素化し極小化を図る。

具体的な考え方とその進め方を以下に示します。

このようにして付随、ムダ業務を減らしていきます。

【知的生産のボトルネック排除】

ボトルネック化した人の仕事も上図のように構造改革を実施します。
仕事の2Sと同様に仕事の「棚卸」から始め「整理、整頓」を進めます。「忙しいのはなぜか」という自問から始め「時間は作り出すもの」であることに早く気づくことが重要です。

次回は生産性についてお話しします。
以上

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<<執 筆>> 株式会社テクノ経営総合研究所  南野 嘉也

総合機械メーカーにて幾多の動力伝達装置の企画・開発・設計に従事。さらに品質保証・製品検査およびISOなどの外国規格にも精通する多機能エンジニアとして幾多のプラント関連プロジェクトに参画する。その後、技術部門の管理者として業務のシステム化、生産性向上に取り組み成果をあげるかたわら多くのエンジニアを育成した。その後、テクノ経営総合研究所のコンサルタントとなり、現在に至る。

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