ASAP2012vol_2

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特集2テクノ式「VPM」のタイでの有効性についてTECHNO MANAGEMENT CONSULTING THAILAND Co.,Ltd1海外での製造業の背景2現地化の阻害要因日本の製造業は近年東南アジアをマーケットと捉えた海外進出、海外工場の....

特集2テクノ式「VPM」のタイでの有効性についてTECHNO MANAGEMENT CONSULTING THAILAND Co.,Ltd1海外での製造業の背景2現地化の阻害要因日本の製造業は近年東南アジアをマーケットと捉えた海外進出、海外工場の強化を行っています。100年に一度といわれたリーマンショックを乗越え、また昨年の日本での震災、タイでの50年に一度といわれる大洪水を経験し、その原状回復の途上にあるとはいえ力強く回復している姿を見ると今後ますますこの地域に頼らざるを得ない日本企業の実態が垣間見えています。一方、タイ国内へ目を転じてみると物価の上昇、景気の拡大、政権の交代による様々な政策の実施など、企業へ与える影響が多く、受注が伸びているのに利益があがらない、忙しさと暇が極端に変化することで従業員の確保がままならないなど企業によって課題はさまざまであり、これからどうすればよいかと考えるのも無理からぬ状況になっています。そのような中で弊社はタイへ進出して10年が経過し支援をさせていただいています。テーマも部分的なコストダウンから工場全体の現地化を目指した全体的な改善の方向に変わってきています。事実、弊社の「VPM活動」による改善を実施して驚くほどの生産性向上や品質が向上したり、売り上げや利益といった数字の改善だけでなく、人の意識が変り活気のある職場へと変った事例も多くなっています。タイの企業を取り巻く状況は前述のように日々厳しさを増している環境のなかで、「実践のスピードの遅れ」「リーダーシップの欠如」「コミュニケーション不足」「変化に対する対応能力不足」などが要因となった、品質、労務、人的効率などに関するさまざまな問題が発生し、工場の運営を非効率にしています。今後はこれらの問題の解決をめざして、更なる工場運営の効率向上を目指した現地化を、次のような視点で進めることが必要となっています。1日本人スタッフへの対応現在駐在している日本人スタッフは、バブル崩壊後に育った人が多く、固有技術力も含めて、品質の考え方、進め方、動機付け、人の扱いなど真のマネジメント力に熟知した人材が少なくなっています。特にタイに駐在されている日本人スタッフは、総合的な業務経験を有しているとタイ人スタッフから期待されますが、実践の中で経験不足が原因になりタイ人スタッフとのコミュニケーション不足が増長し、本来の目的の現地化を進めることが困難になる悪循環に陥っていることが多くなっています。5 ASAP