ASAP2012vol_4 page 4/12
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特集1企業インタビューそれまでは、自部門だけのことを考える自部門最適になっていましたから(笑)。また、今回のC改善やD改善といった新しい取り組みを通じて、以前と比べてずいぶんとよくなったかなと思ってい....
特集1企業インタビューそれまでは、自部門だけのことを考える自部門最適になっていましたから(笑)。また、今回のC改善やD改善といった新しい取り組みを通じて、以前と比べてずいぶんとよくなったかなと思っています。福田:一番よかったと思っているのは、このアンケートにも書いている人がいるのですが、例えば、間接要員の合理化などはこれまでも取組んできたことです。ところが、やはり会社の人から言われるのと、コンサルタントから言われるのとでは違います。やっぱり会社の人間だとどうしても甘えてしまうのですね、ところが、コンサルタントからは厳しく言われるので甘えているわけにはいきません。確かに、そこは伝わると思うのですね。社員教育でもそうですが、同じことを言っても会社の人がいうのと、外部の人が言うのとでは違いますから。そう言った意味でとてもよかったなと思います。私自身もこの1年間、オープニングからずっと参加してきました、クロージングは別のスケジュールと重なってしまって参加できませんでしたが。自分自身もそういうものだと思い込んでいるのですが、毎回のように参加するとなると、自分の役割のために事前に勉強しなければならないのですね、だから自分のためにも非常に勉強になったという気がします。とりとめのない話をするわけにはいかないし、やはり会社の仕事に関係する話や改善を進めるうえで参考になることを話せればいいなという感じでやってきました。深井:私自身も別の工程内不良のテーマで担当させていただきました。それに関して、大きく2つあるのですが、1つはコンサルタントの先生と相談して、毎回、必ず1人一言は絶対に発言するというルールを作りました。今の若い人たちというのは、どちらかといえば受身で、会議に参加しても聞いているだけで話す機会はほとんどありません。しかし、一言でも自分の意見を発言しなければならないとなれば、事前に準備してくる必要があります。しかし、一度、人前で話してみるとバリアや抵抗感がなくなって結構自由に発言できる環境が生まれてくるものです。もう一つは、現状把握の方法が改善されたことです。以前は不具合に対して、お客様に対策書を提出する場合やその他の問題発生時に「ここはこうだ」と先入観だけで決め付けてしまう癖がありました。しかし、コンサルタントから、様々な改善手法を教わるなかで、色々な角度から問題点を分析して原因追究をはかることができるようになりました。そして、「ここの問題はこれだ」と思い込んでいたことが、実際にデータを取ってみるとまったく違う原因が潜んでいる場合のあることが理解できました。こうした学びを通して現状把握の大切さを再認識した次第です。丸田:今回の活動は従業員の皆さんの教育にも役立ったということでしょうか。深井:当社では、昇格試験の一環として、QCストーリーを使った改善レポートの提出を義務づけています。私も少し前までは、その試験を採点・評価する立場にあったわけですが、最近、どんどん質が落ちてきたように感じていました。基礎から教えられる体制ができていなかったことが原因の一つだと思います。このプロジェクト活動を通じて、問題発見から現状把握、そして、問題解決にいたるプロセスを一から教わる良い機会になったと思います。三現主義でものを見て、実際に作業者に話を聴いて、というところからやると真実味が全く違うわけです。単に教育を受けて提出用の書類をつくるのではなく、自分で実際の問題に取組んでいくということが違います。活動の苦労話等活動の苦労話等丸田:活動を通じての苦労話などはありますでしょうか。深井:やはり取っ付きが悪いなという感じはありました。正直なところ、最初のうちは、会社から参加させられているという意識があったと思います。しかし、活動を続けていくうちに、やはりものづくりの会社に入ったわけだから、そういう改善に関心のある従業員もたくさんいるわけです。そして、活動を進めていくうちに結構楽しくなってきて、最初は口数も少なかった人も自信を持って発表できるようになってきました。終了日のときも、各メンバーが「私はこういうことをやってきた」ということを力強く発表できましたので、モチベーションという意味でもたいへん効果があったと思います。福田:さっき、さらっと言ってしまったのですが、1年前といえば大震災の後なのですね。その時期に、間接要員の削減に関する話というのはどうかと感じました。3・4月は会社が動いておらず、動き出したのが5月の連休明けですから。確かに、暇なときに改善活動を行うのは理想的ではあると思うのですが、お金を払ってまでコンサルティングを実施する必要性があるのかと。しかし、間違いなく将来役に立つだろうという信念ですね。そういう感覚はありました。なにしろ、他の経費は全部削減しろという状況でしたから。3 ASAP