ASAP2012vol_5 page 9/12
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工場お悩み相談3教育資料準備と指導者決定3.教育資料準備と指導者決定技能伝承を進める上で大切なことは、1)教育項目にバラツキがないこと、2)目的が明確であること、3)教え方の個人差をなくすこと、4)教....
工場お悩み相談3教育資料準備と指導者決定3.教育資料準備と指導者決定技能伝承を進める上で大切なことは、1)教育項目にバラツキがないこと、2)目的が明確であること、3)教え方の個人差をなくすこと、4)教育の達成状況が正しく評価できることです。そのために事前準備として、作業目的、必要能力、作業フロー、ノウハウ、評価基準を定めた「教育マニュアル」作成。および、担当の指導者(技能伝承者)の選定を行います。4受講対象者決定4.受講対象者決定「技能項目一覧表」に基づき受講対象者を選定します。技能伝承の効果測定のためにも、受講者個人の現状値を「個人別習熟度表」という形で把握しておくことが重要です。また、対象となる人員が不足している場合は新たに募集を検討する場合も出てきます。「教育マスタースケジュール」は、目標項目(何を)、期待水準(どれだけ)、期限(いつまでに)を明確にした計画であるべきです。5教育実施と評価5.教育実施と評価技能伝承は机上ではなく現場OJTで進められるため、受講者のレベルに応じた進捗度の調整が起こり得ます。しかし、大切なことは、教えるべき内容は全て教えることです。教育項目の抜け落ちを防ぐには、「教育マニュアル」や「手順書」「指導ポイント表」などを活用して漏れのない技能伝承を行うことが重要です。また、中堅社員以上の教育については、詳細を教えるのはなく相手に考えさせる場を与えることも必要になってきます。OJTの特色は受講者に合わせた教育ができることです。(図2:OJTで起こり得る問題点)教育の評価については、教えた内容に対するOUTPUTで確認することです。できていることは認め、できていないことは、できる様になるまで指導すること。また、できている項目については新たな課題を与えて問題解決力をつけて行きます。教育実施後の評価は実に重要です。実施内容に対する評価・軌道修正があってこそ、次のスパイラルに向けてのアクションができるからです。技能伝承においては、受講差の習熟度の測定が必要となります。レポート提出、教育担当者による評価を中心として、より良い教育方法やツール開発のために技能伝承の進捗会合を開催することも必要です。教育の総まとめとしては、受講者による標準書作成と最終報告を課します。これが社内の貴重な技能伝承資料ともなります。また、受講成績は人事考課にも反映させるなど、インセンティブに配慮した評価制度を考案することも社内のモチベーションアップにつながります。以上、技能伝承の流れを簡単にご説明しました。さらに詳細な進め方につきましては、経営改革セミナーでお話し申し上げております。ぜひ一度ご参加を賜れば幸いです。図2:OJTで起こり得る問題点教える項目9項目しか8項目しか10項目伝え切れなかった伝え切れなかったAさんBさんCさんOJT教育手順orOJTポイント表10項目9項目8項目OJT教育OJT教育OJTの抜け漏れが無い様に上記の様なものが必要P R O F I L E株式会社テクノ経営総合研究所西日本カンパニー本部長マネジメントコンサルタントふじいひでふみ藤井秀文自動車メーカーにおいて、標準化、設備技術、設備保全技術、生産技術、工場管理等を担当し、工場改善、設備改善、設備保全を通じて現場改善を実践してきた。これらの経験をもとに、コンサルタントに従事し、以降、作業効率化、リードタイム短縮、設備生産性向上、在庫削減など現場改善を通じて、企業改革を実践指導している。ASAP 8