ASAP2013vol_1

ASAP2013vol_1 page 5/12

電子ブックを開く

このページは ASAP2013vol_1 の電子ブックに掲載されている5ページの概要です。
秒後に電子ブックの対象ページへ移動します。
「電子ブックを開く」をクリックすると今すぐ対象ページへ移動します。

概要:
企業価値を高める改善への道標いただいたのですが、そのころがちょうど前回のコンサルティングが終了して、自主改善を始めた時期に重なっていて、「まず自分たちで改善を進めよう」という機運がありました。先ほどお....

企業価値を高める改善への道標いただいたのですが、そのころがちょうど前回のコンサルティングが終了して、自主改善を始めた時期に重なっていて、「まず自分たちで改善を進めよう」という機運がありました。先ほどお話したように自主改善の結果が芳しくなかったこともあり、テクノ経営に指導をお願いすることにしたわけです。――ありがとうございます。活動テーマ、期間、よろしければ活動名もお聞かせください。鎌田:今回の活動は、2011年7月にキックオフ、2013年3月をゴールに進めています。活動名は、群馬加工工場生産革新の頭文字と、ちょうど2011年が当社設立80周年に当たることから、“GSK-80”としました。我々はニッチな業界で仕事をしておりますが、その業界もだいぶ変わってきており、多品種少量生産が主流になっています。そうした環境下でも将来を見越した受注に対応できる工場になろうというねらいがあります。また、工場の収益がなかなか見えないという問題。国内には全部で5事業所あり、その全体の収益は管理されているのですが、各事業所や本部単位での利益管理となっているため工場単位での正確な把握は難しい。だから、この工場自体がどれだけ儲かっているのか、どれだけ損をしているのか、この辺りがはっきりと見えなかったわけです。そういう状況なので、働いている従業員の皆さんも、「会社はこういう状況だ」と言われても、「こんなに忙しいのに、どうして儲かっていないの」とか、反対に「あんまり忙しくないなぁ、だけどなんで会社はこんなに儲かっているの」などのギャップを感じながら仕事をしている状況でした。このギャップ感をモチベーションにつなげること、「何とかこのギャップをなくしたいな」「工場としての収益性を見えるようにしたいな」という意識を引き起こすことも活動のねらいにありました。――そういう意味では、今回の活動を通じて工場の収益や生産量との関係なども見えるようになってきたのでしょうか。鎌田:そうですね。そうなりつつあると思いますね。今までは量をつくることだけに注力していて、コスト意識が高いとはいえませんでした。ただ営業の要求するものを納期に合わせて作ること、それさえ達成しておけば部門としてはOKであると思っていました。仮に損を出しても生産目標値を達成すればよい。もちろん達成しないよりは良いのですが、もっと良いのは損をしないで利益も出しながら目標を達成していくことです。収益の状況が見えないために、同業他社との比較といったことも難しかった。自分たちの仕事の方法が良いのか悪いのか判別できなかったのです。それが少しずつ改善されています。自分たちが作ったものが、少なくとも、昨年と比べて自分たちが作った製品にかかるコストと利益が把握できるようになってきました。――働いている方の実感と部門業績がマッチングされてきたということですね。鎌田:ただ、現在のところ、見えるのは会社全体の成績で、部門業績については自分達で分析しています。収集データを様々な観点から探求する段階までは達していないのが現状です。そういった意味ではまだまだ自己満足の世界かもしれませんが、「自分たちもそういう見方をしなければいけない」ということが分かってきています。――今回の活動目標はどのように設定されたのでしょうか。鎌田:定量目標は生産性130%、定性目標は人財育成です。人財育成としては、将来の工場を担うために、自分たちで改善をしていけるようにする。コンサルティングが終わっても自分たちで継続していけるレベルまで引き上げていきたい。――活動対象は製造所全体ということなのでしょうか。鎌田:いちおう全体ではありますが、製造部門と製造の管理部門、製造所とは別部門である営業部門を主対象としました。あとは全員で参加するということで、生産技術や開発などのスタッフ部門が協力メンバーとして、それぞれの活動の中に入っていく形としました。――直接製造部門以外にも、生産管理などの支援部門も対象とされたのですね。鎌田:製造には3つのものづくり係があるのですが、各々の係と生産管理、営業が主要な推進部隊です。その中で、1年目は3つの製造部門の係長を推進リーダーにしました。また、他の生産管理部門などをグループリーダーとしました。そして、2年目の現在は、それをもう少し下に拡大しました。製造の各職場には係の下に交代勤務の班があります。その班を束ねている作業長を推進リーダーにして活動を継続しています。2年目になってリーダーを班単位まで細分化した理由は、自分たちで今後の改善活動をやっていけるようにするためです。当社では現場のリーダーといえば作業長です。作業長レベルに職場の問題を発見する能力がないと、良い改善はできない。「あれがおかしい」「ここが悪い」などと上TOYAL LOTUS Rは、イージービール材における永年の技術蓄積と最新の微細化技術を駆使した画期的な撥水性機能を有する包装材料です。ASAP 4