ASAP2013vol_1

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企業価値を高める改善への道標も20%は後回しにされるということがある。それが積み重なって不要な仕掛在庫が増えていたのです。この問題は営業の受注方法からも改善を進めています。一般に上流工程の能力が下流に....

企業価値を高める改善への道標も20%は後回しにされるということがある。それが積み重なって不要な仕掛在庫が増えていたのです。この問題は営業の受注方法からも改善を進めています。一般に上流工程の能力が下流に比べて高く、下流工程は販売能力に合わせて作業量が変わります。受注量は変動しますので、本来の生産能力を発揮しないまま余力を残している部署もあるということです。そこで、生産性向上が重要課題とされる工程を別工程のメンバーが応援する労働力の移動体制も取っています。また、これは多能工化の推進にも役立つ方法です。――人員配置を組み合わせた生産対応ができる考え方だと思います。鎌田:最終工程の能力が限られているので、例えば、今まで10単位を製造していた部門は最終工程に合わせた5単位でよい。機械の稼動率には相当余裕がありますので、人員配置により生産性は上がります。つまり協力体制により全体では8単位程度製造できることになります。――今後のビジョンについてお話ください。鎌田:来年3月の活動終了を見越して、目標はほぼ達成されそうです。しかし、この2年目の活動が終了して以後、自主改善を進めていく自信があるかといえば不安は残ります。継続して改善活動の定着管理をはかりたい。そして、その方向性として、生産性は維持しながら、品質の向上をはかっていきたいと思っています。当社全体としては、かなりグローバル化が進んでおり、海外の販売率は高くなっています。ただ、群馬製造所の事業部門では海外受注はほとんどなく、国内のニッチ市場を対象としているのが現状です。しかし、成熟した国内市場だけに頼っていたのでは厳しい面もあり、現在は海外市場に向けた販売戦略を進めております。海外ユーザー獲得のためには、オンリーワン分野の強みを活かしたいと思います。が、国内と事情の異なる部分が多く、視点を変えていかないとすれ違いが生じる恐れもあります。海外企業とお付き合いのできる生産方法、価格競争力などを強化していかなければならない。他事業所は海外比率が高いので参考になるところは勉強したいと思います。――国内食品メーカーも海外進出が増えていますので、ねらい目ではないでしょうか。鎌田:ただ、私は大手顧客が海外に進出するので一緒にいくしかない、という考え方は良くないと思っています。現地で生産するというよりは作って持っていく、作った製品を現地で使ってもらう。あるいは現地と提携して、供給していく方法が良いと思います。現地のお客様が大量に使っ東洋アルミニウム株式会社群馬加工工場てくださるのなら別ですが、現地に工場を構えるには相当のリスクを覚悟しなければなりませんから。我々の使命は、常に付加価値の高いオンリーワン製品づくりを続けることであると考えています。――本日はありがとうございました。企業概要企業名代表者所在地設立資本金従業員事業内容東洋アルミニウム株式会社代表取締役社長山本博〒541 - 0056大阪府大阪市中央区久太郎町三丁目6番8号御堂筋ダイワビル1999年5月12日(旧東洋アルミニウム株式会社は1931年4月7日設立)80億円956名(2012年3月末現在)アルミニウム箔、アルミニウム板、アルミニウムペースト、アルミニウム粉、アルミニウム合金粉、高純度窒化アルミニウム粉等の製造インタビューにご対応いただいた方箔事業本部加工品事業部群馬加工工場長鎌田守氏担当コンサルタント㈱テクノ経営総合研究所開発カンパニーマネジメントコンサルタントすずきまさたか鈴木正隆ASAP 6