ASAP2013vol_1

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特集2VPM的同期生産目的は価値最大化ものづくり改善には多くの活動プログラムや手法があります。そして、どんな活動も企業活動の価値最大化を目指して取組まれています。例えば、JIT(ジャスト・イン・タイム....

特集2VPM的同期生産目的は価値最大化ものづくり改善には多くの活動プログラムや手法があります。そして、どんな活動も企業活動の価値最大化を目指して取組まれています。例えば、JIT(ジャスト・イン・タイム)はモノの流れを改善することで生産方式の価値最大化に挑戦する活動です。また、TPMは設備稼働の価値最大化、IEは工程や動作分析を通じて人の働きの価値最大化を進めます。私自身もメーカーでTQM、TPM、JITなどの活動に取り組んだ経験を持っています。そして、テクノ経営のコンサルタントとなってからは、こうした各手法を集大成して、VPM活動における私のコンサルティングテーマとしています。今回は、ライン工程の同期化というホットなテーマを焦点に解説したいと思います。VPM的同期生産ライン工程間には様々な問題が存在しています。そして、その代表的な問題は以下のようなものです。1)物の流れの停滞2)作業ムダ(手待ち・運搬・歩行など)3)仕掛在庫の増加などここで言う同期化とはライン工程の歩調を合わせることです。生産ラインの足並みが揃えば、物の流れが改善され停滞がなくなります。その結果、工程間の仕掛品が減少し、作業のムダも大幅に削減されるのです。この同期生産方式を確立するには“順序遵守生産”を原則とすることが必要です。その原則とは、1)最初工程から最終工程まで加工対象(ワーク)の順序が変わらないこと、2)前工程の終了と後工程の開始を直結することです。工程が正しい順序で直結する状態を作れば、工程間の停滞や運搬のムダは大幅に改善されます。そして、この理想的な工程バランスを実現するためには、人と設備の総合効率を向上させる“VPM的同期生産”が有効なのです。作業品質の維持ものづくり工程の中で、VPMでは実質的な製品づくりに関わる部分だけを価値と考えます。例えば、加工・組立・検査・運搬・停滞という工程があるとすれば、加工・組立工程だけに価値があると考えます。そして、モノの流れはできる限り価値工程だけ7 ASAP