ASAP2013vol_3

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企業価値を高める改善への道標VPM活動事務局の苦労話三和ハイドロテック株式会社京都工場工場長小野裕嗣氏京都工場での活動開始時、私は生産企画や工程管理の仕事をしていました。それまでトヨタ生産方式やJIT、5Sなど改善に関しては相当勉強をしてきましたが、今になって考えればテクノ経営による工場診断には気づかされる部分が多かったと思います。ちなみに当社では、VPM活動という名称で通しています。本来は独自の活動名を考える場合が多いと思いますが、当初からVPM活動で通用していましたので、今でもそのままです。やはり慣れ親しんだ環境にいると気づかないもので、それが当たり前になってしまうと、新たな発想がでてきません。コンサルタント導入に対する社内の反応については、最初は少し面倒だなという感じはありましたが、現場の反発は特になかったです。各メンバーがコンサルタントを上手く活用することで成長がはかれたのではないでしょうか。最近は自主改善を主体に、フォローアップとして時々コンサルタントに来ていただいています。5Sとは綺麗にすることだと勘違いしている若手層も、教えてもらってはじめてその意味が理解できます。5Sが乱れてきたということもあり、この辺でネジを巻かないとダメだと思っています。コンサルティングと自主改善を繰り返し、ときどきフォローアップをはさむ方法が長く改善を続けるコツなのかもしれません。やれといわれたらやるのですが、時間が経つと必ずどこかでだらける。継続は力なりで続けるが、「明日やったらいいや」となるとだらけるわけです。そこをどうやっていくかが今後の課題です。いろんなことを試しながらやってみたいと考えています。三和ハイドロテック株式会社京都工場製造課・資材課課長森永康嗣氏私は京都工場でVPM活動事務局を担当しました。当時、ちょうど品質管理から製造に異動した頃でしたが、ルーチン業務をまだ持っておらず活動自体の負担はあまり感じませんでした。全体の生産性向上は、VPM活動だけでなく、様々な要因が重なって実現できることだと思います。ただ、VPM活動は人間育成という面で、今まで与えられた仕事や標準作業だけをこなしてきた人が自分の業務以外にも眼を向ける機会になってよかったと思います。本活動はそういった意味での成果の方が大きかったのではないでしょうか。他部門のやり方に学ぶということ、あの人はあんなことをしているという気づき。自分自身の誤りに気づいた人もいれば、改善意欲を高めた人もいます。コンサルタントからは、いろいろな改善方法を習いましたが、重要なことは「自ら考える」ということだと思います。コンサルタントに言われたからやるではなく、自分から進んで問題に取り組んでみる。そうすることでますます自分自身でやらざるを得ないという思いになりました。それが自己の成長につながった面も多いと感じます。コンサルタントに指示を仰ぐ状態から、今の作業よりもう一段高い見方をしようという自主性へ。現在のグループ活動では周囲に対する関心もメンバーの中に芽生えてきました。5Sも工場全体のスケールで見ると成長につながると思います。ASAP 4