ASAP2013vol_4

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特集2ミドルマネージャーを鍛える最近のコンサルティングの場面で感じる点なのですが、私たちのVPMは基本的に十文字組織(図1)で活動します。ところが、協力メンバーである管理者の皆さんの協力具合に差が見られることがよくあります。活動の意義が理解できていないのか、プロジェクトリーダーであるトップ(経営層)の意思を理解する度合いに違いがあるのか。(私はこれをミドルマネジメント層に濃淡があると表現しています)ですから、トップからも、協力メンバーであるミドル層強化の要望が多くなっています。「ミドル層のマネジメント力を強くして欲しい」「部門の将来ビジョンを描けるマネージャーが少ない」という具合です。専任リーダー・メンバープロジェクトの事務局※とにかく積極的で意欲の高い人エグゼクティブプロジェクトリーダープロジェクトリーダーA課リーダーメンバーB課リーダーメンバー数名数名数名戦略(ビジョン)立案に必要な要件各組織の代表者図1活動全体の統括と方針明示幹部候補生のビジョン立案に関する研修が最近増えています。これらの研修では、PPM(プロダクトポートフォリオマネジメント)、アンゾフのマトリックス、SWOT分析、5Force分析、3C分析、S・T・P、マーケティングMIX等の科学的アプローチ手法やフレームワークを教えますが、これだけでは不充分であると私は考えます。最も重要なのは、必ず成功させるという強い信念(情熱)と最後まで諦めない強い意志(不屈の精神)ではないかと思います。次に必要なのがリーダーシップやマネジメント力です。(図2)さて、これらを育み成長させるには、どうすればよいのでしょうか。C課リーダーメンバー協力メンバー情熱不屈の精神リーダーシップ力マネジメント力図2科学的アプローチ力先ずはリーダーシップ力とマネジメント力を強化する方法について、説明しましょう。リーダーシップとマネジメントリーダーシップとマネジメント日本では一般的にリーダーシップとマネジメントを一つにしてマネジメントと呼んでいますが、欧米ではハッキリと区別しています。34歳という若さで史上最年少のハーバード大学の正教授に就任したジョン・P・コッター教授は、「リーダーシップ」と「マネジメント」は明確に別のものであると言っています。今までの経営では、「マネジメント」が非常に重要視されました。しかし、現代の変革の時代においては「リーダーシップ」の必要性が強くなって来たということです。分かり易い例で言うとJAL(日本航空)の再生で稲盛和夫さんが招聘されたのは、リーダーシップが必要だったからでしょう。アメリカで大手企業に全く畑違いのCEOが就任されるのもこの「リーダーシップ」が必要とされるからだと思います。「リーダーシップ」と「マネジメント」は一般的には次のように分けて考えると言われています。◆リーダーシップ変革を推し進める機能1(長期的な)ビジョンを提示する2ビジョン伝達⇒メンバー(人心)統合3メンバーに動機付けする◆マネジメント効率的に組織を運営する機能1(短期的な)計画・予算をつくる2人・組織の詳細計画を立てる3予算・実行管理⇒問題解決残念ながら日本では、この二つの機能の両方を併せ持たなければマネージャーとして認知されないようです。非常に厳しい国であります。リーダーシップ力とマネジメント力をを鍛鍛えるえるリーダーシップやマネジメントの定義を頭で理解することは簡単ですが、これらを本当の意味で鍛えることは、多くの時間を要する難しい課題です。ここでは、私が実施している事例を少しだけご紹介いたしましょう。1リーダーシップとマネジメントの違いを自分の言葉で表す↓2リーダーシップ(X軸)、マネジメント(Y軸)の2軸で自分をマッピングしてみる※マッピング事例(100人程度)を図示します。(図3)5 ASAP