ASAP2013vol_5

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ネ・環境」「次世代情報技術」「バイオテクノロジー」「ハイテク設備製造」「新エネルギー」「新素材」「新エネルギー車」の7つの分野です。そして、これらはすべて日本企業が得意とする分野、まさに日本企業参入のチャンス到来とも受け止められます。しかし、日本のものをそっくりそのまま持ってきても受け入れては貰えません。どんなに優れた製品でもニーズに合わなければ全く相手にされないのが中国社会です。そのためには、いま現地の人々は何を求めているのか、また今後に向けて何必要としているかを見極め、それに対して何を提供できるのかを明確にして、対策を進めることが大切です。小西:そういった意味で、日本での成功経験を持ち込むことは有効でしょうか。江頭:可能です。ただし、まず最初に考えておくべき事は、中国の法制上進出自体が可能かどうかを見極めてください。そしてその土台の上で、そのノウハウと技術をいかに中国に合わせて上手に着地させるかを徹底的に研究すべきです。日本の特殊性や高い技術を売り込む場合、製品やサービスの持つ強み、差別化された特徴、訴求力、そして利益確保の計画、更にはそれが時に合っているかどうかをしっかりと把握すべきです。そして、もし今まさに必要とされているのであれば、時間が勝負の速攻戦略、今後に向けてであれば流行させる長期戦略がメインになります。いずれにせよ、中国ビジネスは現地企業とのタイアップが大切です。どういう現地企業と組むかは戦略により変わってきます。よって、日本で成功したビジネスモデルを中国で横展開できるかどうか鍵を握っているのが「現場力」です。現場の実情をつぶさに見て触れて感じて見ること、これが最も重要でしょう。例えば、中国でスターバックスは何故中国国民に受け入れられているか?それは??の味ではなく、「新しい空間・新しい体験」があるからなのです。このスターバックスの戦略はipadなどとも同じ。何か新しい体験に関心がある。中国人が何を求めているのか、これを知ることが成功の鍵だと思います。そのためには、現地で生活し、中国人スタッフや友人と交流を重ね、現場・現実を知ることが必須条件。これは中国ビジネスの成功者には共通した要素です。中国社会に一般に知られている既存のマーケティング理論は通用しません。中国ビジネス社会の表裏、酸いも甘いも、そして中国の独特の政治形態、経済形態を熟知したうえで主体的に価値創造をはかり市場に投入していくことが重要なのです。小西:本日は貴重なお話をありがとうございました。 中国での包括的な省エネ・環境改善事業を進めるにあたり、同社では上海で省エネセミナーを開催しています。JETRO後援による7月セミナー(2013年7月2日開催)では、三浦工業設備(蘇州)有限公司、オムロン(中国)有限公司の事例発表が行われ、テクノ経営総合研究所も基調講演を行いました。今後ますますニーズが高まる中国の省エネ・環境対策、EMC事業の将来性には大いに期待できるものがあります。 テクノ経営では、これからもVPM活動を中心に中国での事業展開を進めて参ります。1965年佐賀県生まれ、早稲田大学理工学部卒業。2008年より上海清環環保科技有限公司総経理。海外生活20年以上の経験を活かして、JETROおよび上海日本商工クラブなどで講演活動を続ける。上海稲門会(早稲田大学同窓会)幹事長。製造業の海外展開に対して適確な支援策を提案。VPMを基軸に、ものづくり現場改革をサポートする。中国・香港・台湾・ASEAN諸国を中心に活躍中。株式会社テクノ経営総合研究所東北カンパニー 本部長江頭 利将 小こ 西 にし     ま誠こと氏え がしら   とし まさ上海清環環保科技有限公司(STECO)総経理ビジネス対談「中国ビジネス成功の秘訣」×対談人対談人ASAP 6