ASAP2013vol_6

ASAP2013vol_6 page 2/12

電子ブックを開く

このページは ASAP2013vol_6 の電子ブックに掲載されている2ページの概要です。
秒後に電子ブックの対象ページへ移動します。
「電子ブックを開く」をクリックすると今すぐ対象ページへ移動します。

概要:
ASAP2013vol_6

――はじめに貴社の概況についてお聞かせください大嶋:当社は1968年4月、先代社長が野村化成株式会社を設立し、軟質塩ビなどを中心とする異形押出し製品の製造を現在まで手がけてまいりました。タイ国には、1989年6月 K.U.NOMURA THAI LTD(ラカバン工場)を設立、2012年には、Gatewayに新工場を設立し、タイ国及び日本のお客様の幅広いご要望にお応えすべく増産体制を整えたところです。当社の現在の従業員は450名で、その内日本人スタッフは5名です。現地従業員はタイ人に加えて、海外からの従業員(カンボジア人、ミャンマー人)を雇用しています。 弊社の主力製品はガスケットであり、タイ国内の日系家電メーカーに標準採用して頂いておりますが、近年、中国や欧州系及びタイ現地企業などとの競合が激しくなっています。――VPM活動ご導入のきっかけをお伺いします大嶋:TMCT主催のセミナー受講がきっかけです。そのタイトルは「タイ人の潜在パワーを引き出し、タイ人主体のモノづくり」というものでした。セミナーでは、タイ人リーダーが誇りと自信を持って事例発表をされており、コンサルタントによる講演も勇気を与えるものでした。「これなら当社でも実践できるのでは」と思い、社長の決裁となりました。すぐに工場診断を受け、社内検討の結果、コンサルティング導入を決定した次第です。ちなみにセミナーで講演されたコンサルタントの木部様には現在もご支援していただいております。―― 当時、背景にあった工場の課題は何でしょうか大嶋:今までは好調な受注等により、業績を伸ばしてきましたが、最近の大きな課題として、タイ国における労務費の高騰(最低賃金の高騰)、労働力確保の難しさ、労働力の流動(幹部の退職等)に直面しており、外国籍の労働者での補充で対応していました。K.U.NOMURA THAI LTD.CORPORATE INTERVIEW特集1 企業インタビュータイ人従業員の潜在パワーを引き出す“G030”ACTIVITY~タイ人と日本人のCommunication & Cooperation 活動 ~ 株式会社ノムラ化成は1968年の設立より、軟硬質塩ビ異形押出し製品の製造・販売を一貫して続けてきた。冷蔵庫ドアのガスケットやチューブ、壁面に文書をとめるマグネット小物など、身近なところにも使われる同社の製品は、多くの分野で活躍する産業界の必須アイテムだ。 台湾・中国・アルジェリア等に幅広く技術供与してきた実績は、海外からの高い評価と信頼感を感じさせる。同社の海外展開は、1989年6月に K.U.NOMURA THAILTDをタイに設立。その後、2002年3月には 中国上海にも進出し、多様化する顧客ニーズに応える体制整備を計ってきた。 今回、取材にお伺いしたK.U.NOMURA THAI LTDは、バンコク近郊のラカバン工業団地に本社および第一・第二工場を構える株式会社ノムラ化成の海外主力工場だ。 タイ人の潜在パワーをいかに引き出すか、その鍵はコミュニケーションと協調性作りにあった。自主改善につなげる1年間の活動をレポートする。K.U.NOMURA THAI LTD.代表取締役野村 一秀 氏タイ人の潜在パワーの引き出し1 ASAP