ASAP2013vol_6 page 6/12
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概要:
ASAP2013vol_6
タイ人のオペレーターは、指示された内容で素直に作業するため、問題があってもそのまま作業をしてしまいます。例えば、治具が劣化して摩耗し材料の投入がしにくい場合でも、何とかして生産してしまいます。同じように、エアホース(チューブ)などが破れて、圧力が下がっていても、何とかして生産してしまうという事に繋がっています。 本来、エア圧が下がると、品質等に影響を与える事があるため、早めに修理をするのですが、現場オペレーターは、エア漏れしているのを知っていながら、そのまま生産しているのが実情です。また、電気の使用という点では、当日の生産が無い設備の元電源を切らずに、操作電源だけOFFにしているだけのため、モーターや制御系の機器には通電している状態となっており、一般家庭で言う待機電力を使用している状態となっています。操作電源はOFFにしているので、見掛け上は、設備電源がOFFになっているのですが、実際には電気を使っているという状態になってしまっています。 生産の形態にもよりますが、エアコンプレッサーの電源のOFFが行われていないことや、生産量に合わせたエアコンプレッサーの稼働など、設備投資しなくても省エネルギーを進める事はまだまだ可能です。 タイ国の工場では、コストダウンの切り口として、生産性の向上、不良の削減、購買価格の低減など、日本と同じようなコストダウン策を取っている企業が多くあります。しかし、コストダウンとしては、どこの企業も苦労しているのが実情です。弊社では、多くの企業様との活動を通じて、省エネルギーに対する意識が日本国内の工場よりも低く、エネルギー費を多く使用していることがわかってきています。省エネルギー活動をコストダウンの一つの方策としてご提案して、改善活動として取り組んでいます。 省エネルギー活動というと、照明の電灯を間引いたり、エアコンの温度設定を上げたりと言った活動を思い浮かべる方が多いと思いますが、そういった省エネルギー活動は、一般住宅では効果が高いのですが、工場の様な、照明・エアコン等に使われるエネルギー費は売上の1%に満たない費用です。そこを一生懸命、省エネルギーするよりも、生産の中で使われているエネルギーに着目して改善する、省エネルギー活動が最も効果があります。 しかし、やみくもに省エネルギー活動を行うよりも、0200,000400,000600,000800,0001,000,0001,200,0000 200 400 600 800 1,000エネルギー費変動エネルギー費固定エネルギー費エネルギー費線形(エネルギー費)y = 668.74x + 344227R2 = 0.9667工場でのエネルギー使用の実態省エネルギー活動を進めてコストダウンする変動エネルギーと固定エネルギー比率から改善を進める生産量とエネルギー費の相関グラフ(事例)5 ASAP