ASAP2014vol_1

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―― 活動事務局としてご苦労された点は。藤原:ちょうど1年位たったときのことです。それまで順調に伸びていた生産量が急に低下する時期がありました。するとそれと同時に活動の生産性指標も伸びなくなった。そこをどうリカバリーするか、原因は何か、どうすればよいか。私どもと末光でかなり頻繁にやり取りして、どう数値(生産性)を維持するか、その対策を色々と協議し、実行したことが非常に苦労したところです。しかし、2年間の中でそういう機会に遭遇したことは逆に良かったと思っています。それにより取り組むべき課題が見えてきましたから。同じ活動をしていても生産性が落ちるときがある。そのときは落ちる原因は何かを探る。現場ウォッチングすることで原因を観る。そういう時期があって良かったと思います。なぜ生産性が落ちたのかが明確になっていれば、次に同じような状況に遭遇したときに「こうすればよい」ということがわかります。必要最小限のリカバリーをするにはどうすればよいか。そんな知識が身についてきたのではないかと思います。末光:そこが本当に苦しかったです(笑)。2年間で2回ほどそういうことがありましたから。そのときの教訓を生かして生産性が落ちないようにしてきました。藤原:それが今後の活動のひとつのキーになると思います。半導体事業というのは負荷変動が非常に大きい特色を持っています。半導体サイクルによって多い時期と少ない時期の差が激しい。そうした中で生産性を低下させずにいかにリカバリーするかという方策がこれからのためにも重要になってくるのです。そういうことがこうしたタイミングで考えることができました。当時は相当苦労しましたが今となっては良い経験でした。おそらく順風満帆に行っていたら、そういうリスクを感じることがなかったでしょう。どんな活動をやっていても必ずリスクが存在する。リスクの原因は何で、どうリカバリーしなければならないかがある程度見えてきたことが良かったと思います。――今回の活動成果についてお伺いします。末光:活動成果としては3つあります。まず、工場の最適レイアウトでは、生産性の高い最適な動線を構築できたことです。次に工数削減という面では、7種類の主要機種に対する改善で、ビデオ分析によるムダ取りで工数削減が実施できたことで、この活動でも7機種中5機種が目標の生産性150%をクリアしました。また、気づき活動による意識改革ということでは、今までお話したように人材育成やスキルアップにつながる成果が出ています。自分たちで気づいて改善を行うという自主性を養うことができたと思います。――今後の活動に向けたお考えやビジョン等をお聞かせください。藤原:最初にお話した「ロボット村」構想は、創立100周年を記念して地域貢献につながるプロジェクトとして計画されたものです。市民に開放したスペースとして「YASKAWAの森」を設け、入館自由でロボットに関する展示や体験ができる「未来館」を2015年3月完成に向けて建設中です。同時に現在建設中の本社および新工場も、分散していたロボット事業を集約して世界のマザー工場とするものです。株式会社 安川電機CORPORATE INTERVIEW特集1 企業インタビュー生産革新活動の成果バイオメディカル用途向け新形双腕ロボット半導体基板搬送用クリーンロボットアーク溶接ロボットスポット溶接ロボットハンドリングロボット9 ASAP