ASAP2014vol_1 page 12/16
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概要:
ASAP2014vol_1
モノの配置を決めることをレイアウトと言いますが、レイアウトがまずいと作業改善も何もあったものではなくなります。例えば、材料や部品の倉庫と機械設備が離れていれば、倉庫からフォークリフトで原材料を運ぶ、棚の部品を手元へ運ぶ等、モノを動かすことで多くの時間を費やしてしまいます。また、前工程と後工程の機械設備が別の職場や離れた場所に設置されていると、材料や部品を1個ずつ運んでは手間が掛かるので、まとめて運んでしまう。すると、工程間の仕掛品や保管スペースが増大し、作業スペースがモノの置き場に変わってしまいます。 これらは、レイアウトを見直すことで改善できる部分が必ずあります。しかし、何からどう手を付けていいか分からないことで、放置されるケースを多く見かけます。皆さんの職場でも、レイアウト改善の知識を持っていれば、より良い職場に改善できる事例がたくさんあるのではないでしょうか。 今回のテーマは、-儲けにつなげる- 失敗しないレイアウト改善のツボとコツをご紹介します。 レイアウト改善で現場の何が変わるかと言うと、大きくは以下の3つが挙げられます。 ① 製造リードタイムが短縮される ② 運搬のムダが低減できる ③ 待ち時間のムダや仕掛在庫スペースが削減できる このように、製造業における工場レイアウトは、生産効率に大きく影響を及ぼす重要な要因です。レイアウト改善の目的は、工場内の限られた空間やスペースの中で、最大の効果を発揮する効率的な配置を決定することと言えます。 工場レイアウト改善は、実はSLP(Systematic Layout Planning)という、体系化した手法があります。 詳細は割愛しますが、概略の流れのみ掴んで頂きたいと思います。(図1.2) レイアウト改善は上位レベル(基本レイアウト)から下位レベル(詳細レイアウト)、別の言葉でいうと全体の骨組みを作ってから細部の肉付けに入るといった順序で進めます。機械設備や作業域の配置の場合でも、そ1 はじめに3 建屋内の職場レイアウト改善2 レイアウト改善のメリット失敗しないレイアウト改善のツボとコツ特集2 儲けにつなげるSLP(システマティック・レイアウト・プランニング)の手順モノの流れ工程相互関係モノの流れ/工程相互関係相関ダイヤグラム所要面積面積相関ダイヤグラム修正条件代替案の作成A案B案C案P-Q分析利用可能面積実際の制限評 価基本・詳細レイアウト第2段階基本レイアウト第3段階詳細レイアウト第4段階設置や移動時間の流れ階層構造上位レベルの配置が大略決まったところで、下位レベルの配置に取り掛かる下位レベルの基本構想がまとまったら、上位のものに帰ってこれを確定するレイアウト改善の進め方レベル第1段階立地計画図1図211 ASAP