ASAP2014vol_2

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 私は、縁ありまして創業100年から200年を越える企業様の活動をご支援させていただくことが少なからずあります。これらミレニアム企業に共通する特徴をあげてみますと、次のような要素が思い浮かびます。 このように老舗企業の伝統には力強い経営の特質が見られますが、一方で「社歴・社史の長い企業様」ゆえに、「変えることが難しい体質」も見受けられます。それが伝統と改革の矛盾が引き起こす「舵の効きにくさと重量感」です。 また、社歴の長さにかかわらず変わりにくい組織体質を抱える企業様は多くおられます。今回はこうした伝統や企業風土が持つ足枷を解いて改革の成果を生み出すポイントを語りたいと思います。 よく次のような経営陣のお悩みをお伺いすることがあります。1)コストダウンの行き詰まり感があり、効果的な施策が出てこない。2)一生懸命に仕事をしてくれているが、改善や改革が進んでいない。3)改善活動に停滞感ややらされ感が漂ってきている。4)国内では工場を統合して行く必要があるが、その推進をおこなう「中核的な人財」が育っていない・不足している。5)緊張感とヤリガイを持って仕事に取組み、自発的に改善・改革を進められるよう「根本的に社内の体質」を変えたい。 また、これらに共通する主な背景として、1)指示待ち型で言われた事しかしない/させない風潮が増しており、自発的な行動・改善が極端に減っている。2)「個人・部署・部門のカベ」が孤立化を招き「報・連・相」や「連係」が不足している。といった要因が見受けられます。 「有機的な連係がとれる組織づくりの秘訣」とは何でしょうか。それはトップダウンやボトムアップなどの一方向のベクトルではなく、全体に関連した求心力を生み出す活動を展開することです。経営課題をブレークダウンして部門や個人レベルに反映させるテーマ設定が効果的だと思います。 その「目指すべき組織改革の姿」および「具体的な活動推進ポイント」を簡単にまとめれば次のようになるでしょう。1)経営トップから、現場第一線のメンバーまで・全員が・主体的に、参加・分担・活躍する活動を展開する。2)各位・各人が、経営成果に結びつき・実感できる活動指標」を設定して、取り組む。3)活動の運営方法、日常問題の解決方法、抜本的な改革の進め方など、具体的な実行手順を「実務の場面で・習得・実践」しながら、成果に結びつける。①独自の技術力があり、しっかりと伝承されている。②「オーナー企業」が多く、トップダウンによる意思決定が速い。③顧客志向の新しい取り組みに積極的である。プロローグ組織体質に潜在する問題について目指すべき組織改革の姿変わりにくい「企業の体質・体力」を活性化し、強化する特集25 ASAP