ブックタイトルASAP2014vol_3

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概要

ASAP2014vol_3

ルマネージャーやスーパーバイザーの改善に対する自主性の低さ、指示待ちの姿勢が感じられました。 そうした時期、テクノ経営のVPMが海外の日系工場で成果を上げていることを知り、工場診断を受けてみることにしました。その結果、テクノ経営からは説得力あるプレゼンテーションをいただきましたが、そこで私はトップダウンだけでは継続的な改革は進められないということを強く感じました。 チーム全体を良くするために自分たちで考えてものづくりをすすめる。日本からの設計をただ引き受けるだけではなく、引き受けたものを自分たちで改善していく、自分たちのものづくりをもっとやりやすくしたいという意識が企業風土に根付くようにして行きたいと思いました。それがテクノ経営のコンサルティングの導入を決めた理由です。―― 活動テーマや体制についてお伺いします。後藤:今回の活動は2013年11月よりスタートしました。そして、活動のプロジェクト名は「3C-aim-High」としました。3Cとは、CHANCE,CHANGE,CHALLENGEで、「チャンスを得たら、そこに果敢に挑戦して自分たちあるいは会社を変えていく」という意味を持っています。これは私自身がポリシーとして度々述べてきたことでもあるのですが。活動テーマとして同じ内容がローカル従業員によって提案されたのには驚きました。 定量的な活動目標としては、初年度は生産性40%アップ、3年間で生産性の倍増をめざしています。活動を通じて数値目標を追求する意識づけをしてきたいと考えています。 今回の活動は全従業員が対象のため17チームという大編成でのスタートとなりました。直接・間接部門を含むためチーム数が多くなってしまったのですが、BTPは24時間操業で昼夜シフト制のため2週間に一度だけ昼勤が回ってきます。そこでコンサルタントが日本とフィリピンを往復する効率を考えて、月1回の来比で2週間連続の指導をお願いしています。――現在の改善状況はいかがでしょうか。後藤:現在進めている活動のPhase1では自分たちの小さな改善を積み重ねることを目的としています。まだ活動に入って5か月ですが、提出される改善アイデアの件数が非常に多く、現在のアイテム数はすでに100件を超えました。これは高く評価できることだと思います。最初は自分たちの身の回りの改善から着手し、現在では、チームのライン改善やボトルネックを発見する段階に移りつつあります。 改善のレベルが深くなると、より高い視点でのアプローチが必要になるので、ヨコの壁をほじくりながら、タテのクサビを打つ方策を考えているところです。今年の3月からは改善アイデアに対するインセンティブを設定して、より現場のモチベーションを高めていきたいと考えています。―― 今回新しい手法を導入されていますが、それはどのようなものでしょうか。 困ったときに何をチョイスすれば効果的なのか。ものづくりに道具がいるように、改善活動にも最適なツールが必要です。今回の活動では、コンサルタントからのアドバイスにより「2次元成果グラフとDPR(Daily Productivity Report)」「ワークアウト」という新しく手法を導入しました。 「2次元成果グラフとDPR(Daily Productivity Report)」(図1)とは、改善活動の進捗状況が一目でわかる見える化の仕組みです。一般的な改善活動における効果測定は生産性(生産量/全体延べ工数)の上昇率で表されます。その数値が何%上がったかで活動の効果を判定するわけです。今回の活動では、この生産性の指標を「生産性=総合効率(能力)×業務効率(×最大業務遂行能力(定数))に分解しました。つまり縦軸に能力、横軸で業務効率を表示する2次元成果グラフ化したわけです。への道標企業価値を高める改善新しい改善手法で成果を出す全員参加でものづくり改革を目指すASAP 2