ブックタイトルASAP2014vol_6
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ASAP2014vol_6
く、多品種少量生産が基本となっています。 ケーキという極めてデリケートな性質を持った製品のため、工程のなかで機械化できる部分が少なく手作業の割合が多いのも当工場の特色です。手作業は熟練度にも関係しますが、個人差による作業ロスが発生しやすい部分です。一方、作業効率を調べてみると作業における手待ちの割合が極めて高いことがわかりました。また社内には生産工程の改善を指導できる社員も少なく、現場力を高めて生産性を向上させる必要性を常々感じていました。 生産性向上の取り組みについては、すでに森永製菓の各工場そして当冷菓事業部をはじめとしたグループ各社でテクノ経営のVPM活動で成果を上げていましたので、当事業部でも導入に踏み切りました。 ただ、グループ会社の事例から期待される導入効果は推測できたのですが、人材不足が否めなかったため、これで本当に活動を推進できるのだろうかという一抹の不安がありました。そのため実際に活動を取り組むにあたっては、コンサルタントに相談させて戴きました。―― コンサルティング導入に際して、社内体制の不安をお聴きすることがよくあります。しかし活動を通じて人材育成が計れるので問題はありません。今回の活動に貴社ではどのように取り組まれたのでしょうか。渡邉:今回は製造ラインの改善を主なテーマとして取り組んできました。我々デザート事業部には3部門の製造ラインがありますが、この各ラインでチーム編成を行い、3チームでの活動を開始しました。活動は第一期が2013年4月から2014年3月、これを我々は「MIT-B30」という名称で展開しました。そして二期目の2014年4月から2015年3月までは「MITⅡ」として現在も推進中です。 活動はVPMの基本である「少人化・活人化」を中心に進めています。これは少ない人数で生産性の高い業務を進め、生まれた余力を全社的な課題解決に振り向けるという考え方です。そして具体的な目標として「高品質高収益体質の確立」、「少人化・活人化による生産性向上」、「高いマイン育成」に取り組んでいます。 第一期の取り組みとしては、少人化9名という目標に対して12名達成できたことは大変大きな成果だと思います。また二期目も上期3名という目標に対し、現在すでに4名の少人化が実現しています。――定量的な目標である少人化に対して、定性的な成果としてはどうでしょうか。渡邉:「製造ラインのどこを改善したら生産性が上がるか」を考えながら活動が進められるようになったことです。先ほどもお話したように、当初は自発的な取組みが生まれるだろうかと危惧していたのですが、その辺の活動に対する取組み方が徐々に身についてきたと感じています。今までは職場の問題を抽象的に漠然ととらえていましたが、活動を通じて数値化してとらえる力が付きました。また、それを裏付けるデータを計測するなど主体的に取り組んでくれていると思います。――まず現状を把握してから改善を進める。問題認識のレベルが飛躍的に高まったのではないでしょうか。意識の変化という点はいかがですか。大谷:活動当初、現場の方から「その作業は過去にも改善を進めてきたところなのでこれ以上はできない」という消極的な発言が見られたのも事実です。しかし、ビデオ撮影による客観的分析やサイクルタイムを動かす手法などをコンサルタントから学ぶことにより、時間管理の重要性が身に付いてきたと感じています。へのドを持つ組織と人材道標企業価値を高める改善確かな品質管理安心・安全をお客様へASAP 2