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概要

ASAP2014vol_6

――ほかに改善活動における苦労話やトピックス等がありましたらお話ください。渡邉:冒頭で当社人材に関しての不安を申し上げましたが、やはり活動するにあたっての問題が出てきました。それは現場ではパソコンを使うのが苦手な人が多かったことです。そこで事前の対策として社内でパソコン勉強会を開催しました。「まず苦手なパコソンの問題を克服しよう!」、当事業部の活動はそこからスタートしたわけです。大谷:実際に昨年の4月から活動を始めましたが、最初は後ろ向きの気持ちが強い中、資料作りが遅れて思うように進まないといった場面が多々ありました。しかし、これを苦労してこなしていくうちに少しずつ意識も良い方向に変わってきて、こちらから言わなくとも積極的に課題に取り組む姿勢が見られるようになりました。そして少人化を推進する中で、生産性向上やロス削減などに関する意識もだんだん高まってきたと実感しています。 活動は現場チームを主体に進めていくのですが、チームの力だけではなく、そこに関わる従業員の方のすべての力を借りて行っていく必要があります。その中でも先ほどお話にあったように、当工場では機械化されない手作業におけるロス認識が曖昧になっていました。実際に手作業の工程では「手待ち」が多く見受けられるのですが、従業員には「手待ち」に対するムダ意識がなく、そこを彼らに認識してもらうことが苦労したところです。渡邉:サイクルが完結するたび実施した発表会は良い経験をもたらしたと思います。一つは発表に向けた準備です。資料作りは大変だったでしょうがその経験は今後に役立つと思っています。もう一つは発表そのものです。殆どの人は今まで自分たちの意見を人前で話す機会もありませんでしたから、大勢の前での発表にとても緊張していました。これも良い経験になったのではないでしょうか。どの発表会もすばらしいものでした。渡邉:苦労話という点では、現場の抵抗でした。現場の皆さんは自分の仕事に自信と誇りを持っており、活動当初はチームが提案した作業改善に対して抵抗があり、事務局やチームメンバーは推進に相当苦労したようです。大谷:やはり理解していただくまではしばらく時間がかかりました。最初の半年くらいは抵抗がありましたが、後半からは活動に協力していただけるようになりました。――活動の満足度という点ではどうでしょうか。渡邉:活動成果には満足しているのですが、それだけではありません。問題解決に取組む手段が身についてきたこと、どのような事象をとらえ改善できるか、現在の課題はこれだと考える力がついてきたことに非常に満足しています。 なぜ、なぜ、なぜと追究する原因分析を学び、今後の改善に活かせるようになったことがよかったと思っています。――今後の活動に向けての取り組み方や心がけていきたいことがあればお話しください。渡邉:当社は森永製菓のグループの一員として、「おいしく、たのしく、すこやかに」というビジョンを掲げています。やはり大切なのはお客様に価値と感動を提供するものづくりです。そのなかで品質・安全・安心は当然として、価格競争にも打ち勝っていくための生産性向上活動を、さらに進化させたいと思っております。――本日はありがとうございました。森永エンゼルデザート株式会社CORPORATE INTERVIEW特集1 企業インタビュー新しい経験にチャレンジし、成長する自主会合3 ASAP