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概要

ASAP2015vol_3

―― 他工場を含めた活動はいかがでしょうか樫根:当社では年2回の活動発表会を開催しています。発表会は自分たちの日頃の成果を報告する場です。発表者はリーダーですが、他の工場からも参加していますので、非常に刺激になり、お互いの競争意識に火がつきます。 3年間の成功事例を水平展開させて、現在では伏見工場と堺工場でも活動を推進しています。伏見は約50名、堺が40名程度で同様の活動をしています。つまり4工場が切磋琢磨する場が発表会で、活動を始める前から、発表会を見学していた伏見工場は活動開始一年で一挙に生産性が上がりました。 発表会では管理職が採点して、優秀なチームを表彰するのですが、みんな楽しんでやっていますね。発表や資料作りもずいぶん上手になったなと感じます。―― 今後の活動の課題は何でしょう樫根:課題は山ほどあるのですが、やはり生産性を高める活動を進めるなかで新しいリーダーを発見していくことが大切だと思います。新しい人に未経験の仕事をしてもらい、いままでやってきた人がまた別の仕事をやる。社員が常に新しいことにチャレンジしながら成長して行ってほしいと思います。―― ありがとうございました たとえば1日1人100点のノルマなら、80点しかできなかった翌日には110点に上がっている。こんなバラツキがあったわけで、それをなんとか平均化しないと品質も安定せず、仕上がり可能な枚数も予想できません。 そこで活動のなかで、なぜそんなにバラつくのか。今日は何が悪かったのか。そうした原因を活動により見つけ出そうとしてきました。その結果、いまでもバラつきはありますが、月別にあった大きなバラつきも徐々に平均化し5%以内の精度に抑えられるようになりました。栗岡:問題の原因探索に4M(人・材料・機械・方法)の視点があります。この4つに問題があるかどうか、それを見ることで改善の眼を養うことができます。どんな目線で改善すればよいか。その切り口をこの4Mが与えてくれます。各テーマに潜む問題を発見・展開していく。これが問題解決のストーリーとして有効な方法だと思います。 職場にはベテランもいれば若手もいて、手の速い人もいれば遅い人もおられます。そうした作業をどうすれば均一化できるか。また機械にも調子の良し悪しがあり、そうしたバラツキをどう解消するかが課題です。たとえば材料の捉え方。材料とはシーツとかタオルなどではなく、前工程も材料に含めて考える発想。「仕上げ」の前工程は「洗濯」ですが、その間の連携が曖昧だとうまくモノが流れない。だから前工程も材料だという視点で一番良い方法を自分たちで考えていこう。そういった着眼点を持っていただいています。企業価値を高める改善への扉PDCA活動の発展ASAP 4