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概要

ASAP2016vol_1

り組んできました。海外市場では為替の変動が大きく影響します。当社は95年から中国生産を開始しましたが、その後の生産比率でいえば約50%が中国生産、残りが国内生産となっています。中国での生産も当初は為替リスクヘッジに見合った体制だったのですが、中国経済の伸長に伴って、当然ながら人件費も急激な勢いで上がってきます。 当社では、日本国内と中国の二極体制で生産を進めていますが、現在、売上高の60%以上は輸出が占めており、海外市場に向けた生産および販売力の強化が重要テーマとなっています。モノづくりにおける価格競争および品質なども含め、トータルな側面で海外の競合先と戦って行くために、我々のモノづくりもさらに変化していかなければなりません。そういった背景のもとテクノ経営の協力を得て生産性の改善や品質向上などを進めることにしました。馬場:今、東が申し上げましたように、プロジェクト開始以前より中国での人件費高騰や人民元高への移行を予測していました。世界の工場と呼ばれる中国ですが、実際に製造直接部門の人件費は2011年からの3年間で55%アップしており、人海戦術型の生産工場はコストアップによる大きな打撃を受けます。 厳しい経営が強いられる中、当社が求める視点である「従業員には手厚い待遇」を、「お客様にはQCDの維持」を、「会社としては利益を出し続けられる体制」を創り上げるためにどうするか。社内にはまだまだ改善の余地があり、会社運営の中心人物を社内で発掘、育成する事も力を入れておりましたので、その目的に向けてプロジェクトを発足させた次第です。また、VPMの基本思想である「活人」が当社の考え方とマッチしたことも導入を決定した要因です。――活動の開始時期や目標設定についてお聞きします。馬場:今回のプロジェクト(活動)は2012年7月にキックオフしました。プロジェクト名は「ODIS 80」と言います。O D I S はO P T E X D O N G G U A NINNOVATION SYSTEMの頭文字、80は生産性を80%向上させるという意味です。活動開始は2012年ですから、2011年の実績に対して2018年までに生産性を180%にするという壮大な目標です。 実は、キックオフ当初は「ODIS 50」という名称で2015年までに生産性を150%にする目標を掲げていたのですが、2014年に実施した中期事業計画の更新の時点で、よりハードルの高い目標に置き換えました。プロジェクトは3つのこだわりで進めています。それは「固定概念を打ち破る」「部門の壁を取り払う」「上位志向で物事を捉える」という3項目です。そうした思考で前向きに活動するようにしています。 活動は製造・生産技術・品質管理部門が対象で約400名くらいです。今後は、間接部門の生産性を向上させる活動にも取り組んでいきたいと思っています。企業価値を高める改善への扉右より奥泰斯電子(東莞)有限公司 董事長     福井 真一 氏オプテックス株式会社 取締役     東   晃 氏奥泰斯電子(東莞)有限公司 董事/総経理  馬場 憲幸 氏オプテックス株式会社 生産戦略本部 部長 池田 圭一 氏生産性180%の実現をめざす!ASAP 4