ブックタイトルASAP2016vol_4
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ASAP2016vol_4
改善活動を開始したいと考えていました。 そのような折、テクノ経営の工場診断を受ける機会を得て、静岡工場の詳細な現状分析と、それを踏まえた工場改革を提案いただきました。 「現場が自ら考え、ボトムアップで改善を進めていく」という捉え方はこれまでトップダウンでの改善活動が主だった弊社には非常に新鮮に映りました。また全員が自ら考え、行動する改善の進め方は「当面、10年20年先にも、生き残っていける生産部を作らねばならない」という自分の方針に合致したもので、この活動がうまくいけば永続的な成長も夢ではないと思いました。これがテクノ経営のコンサルティングを導入した経緯です。―― 改善に取り組むためのビジョンは何でしょうか。亀山:私が掲げたビジョンは「業界一の技術力と機動力をもった『強い生産部』にする」というものです。明確な指針を与えるビジョンがなければ、改善を力強く進めることはできません。コスト競争力、俊敏な生産力、安全安心品質、この3つが全てNO.1であることが「強い生産部」であるための必須条件だと思います。今回の活動では、このビジョンを実現するため3つのターゲットを設定しました。①生産性向上とコストダウンの継続的な実施②改善活動を継続的に展開できる「人」と「体制」作り③成功体験で自信をつけ科学的改善の取り組みとこれを支えるマネジメントの基盤を作る。の3点です。 さらに、これを踏まえた2012年から3年間にわたる改善活動では①労働生産性を3年間で40%向上させる②原料・資材・加工費含め3年間で2億円のコストダウンを進める③SCMリードタイムを3年間で20%削減する④リードタイムの短縮により製品在庫を2012年3月末現在の1.25ヶ月から3年後には1ヶ月に短縮するとの具体的な4つの目標を掲げ、特に①労働生産性については、重点目標としました。―― 改善活動の概略についてお聞かせください。亀山:まず本活動を重点目標である「生産性向上」から、SKP(Seisansei Koujou Project)と名付けました。活動期間は2013年から3年間とし、最初の1年は活動成果が明確にわかる製造課から取り組みを始めました。2年目からは間接部門も参加し、工場全体へと取り組みを広げていきました。企業価値を高める改善への扉それは生き残るためのビジョンとその具体化のためにASAP 2