ActiBookアプリアイコンActiBookアプリをダウンロード(無償)

  • Available on the Appstore
  • Available on the Google play

概要

ASAP2016vol_4

派遣社員を減らすことができました。原田:サポート業務中心の総務部門での改善活動を始めるとどうしてもサービス低下の視点で物事を考えがちでした。そこで総務部門として「自責で何ができるか」を定義付けして取り組むよう指導していただいてからは改善が進むようになりました。杉山:先ほどもありましたが繁忙期になると派遣社員の方々の力を借りるのですが、どうしても人によって技能の差が出てしまいます。技能の底上げについて半ば諦めながらもコンサルタントに相談すると「彼らの声を聞きましたか」と問い返されました。 派遣社員の方々から返ってきたのは「指示をもらっても専門用語ばかりでわからないことがある」という声でした。丁寧に用語について説明し、理解が進むとすぐ効果はあらわれました。 これは改善手法と呼ぶほどの物ではないと思いますが、SKPに取り組み始めてから、必要と思ったことは躊躇せず、ぶれずに働きかける信念が持てるようになったことも成果のひとつだと思っています。――活性化が進むと改善も加速したのではないでしょうか。久保山:活性化で改善の効果が早く表れるようになってきたのは確かですね。これまで当工場では品質を保証するために検査や点検をかなりの種類実施しておりました。 検査や点検を行ってさえいれば安心してしまい本当に必要かどうかの検証が忘れられがちです。そこで試験検査や製造工程を再検証して重複や過剰な項目を省きました。作業項目が減ったので当然生産効率は上がります。 生産設備が故障した際も経験と勘による対応から論理的に(4Mの手法等に基づいて)対策を取ったところ、昨年もっとも多かったトラブルが今年はゼロになりました。このような成功体験の積み重ねが改善活動を面白くし、現場に根付いていくきっかけになっていると思います。―― 報告会ではおとなしかったメンバーがたいへんイキイキと変わっていったともお聞きしています。久保山:あるリーダーは改善活動への取り組みの中で、年上のメンバーとのコミュニケーションを上手に進め、現在では年齢や経験も様々なメンバーのまとめ役としてリーダシップを発揮し大活躍しています。加藤:2年目から始まった間接部門の改善活動では、まず「何を改善すべきか」の議論から始めました。その結果行き着いたのは「ムリ、ムダ、ムラ」の3Mの改善でした。改めて業務を分析し、間接部門における「価値作業」とは何かを全員で考え、価値作業を共通認識することにより問題が見えてくるようになりました。 また活動の経過を各課内でまとめ「活動の見える化」を課内で行ったことにより、活動の意欲を高め、継続的に業務を見直す契機になりました。間接部門からは各課1名、合計3名の活人化を達成しました。 活人化できた3名は製造課に配置転換し、繁忙期のC O R P O R A T E I N T E R V I 特集1 企業インタビュー E W活動の原動力はメンバーの声成功体験の積み重ねが改善を面白く株式会社バスクリン 静岡工場5 ASAP