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概要

ASAP2016vol_4

 「改善活動」をスタートして、2年、3年と経過するとだんだん活動に慣れてきて要領もわかり、あまり良くない意味で「まとまってしまう、パターン化する」ことがあります。すると、改善活動のきっかけでもある、「身のまわりの小さな改善」も結果を出すことが優先されて「考える」ことが遠ざけられてしまい、何となく活動全体の行き詰まり感が出てくる原因にもなります。これは避けたい要素の一つです。 活動をうまく回し続けるために必要なことは、「愚直に基本を忘れず」ということだと感じますが、そこでバスクリン様では何がポイントだったのか、少し書き出してみたいと思います。  バスクリン様の活動においても様々な取り組み方を導入し、試行錯誤を重ねました。問題意識や危機感が強く、改善への意欲も高い、でもどこに問題があるのかわからないし、現場を見ろと言われてもどうやって見ればいいのかわからない。「どうすればいいのだろう?」という戸惑いを感じることが多くありました。よく使われる言葉ですが、「ワカモノ・ヨソモノ・バカモノ思考」の必要性を強く感じました。そこで、問題を明確にすること、どこに目をつけて改善すればよいのかとなった時に、自分たちで使いこなすことができるように実践を繰り返した手法があります。「もう問題ってないよ」「どこに着目すればいいかわからない」などといった声に対して事務局や協力メンバーがどのようにアドバイスすればよいのか。実際に指導会の中で繰り返してきたこととして「ゼロベースの視点」、「現場探検」、「ECRS法」などが挙げられます。◆ゼロベースの視点で見る、考える:ワカモノになる 当たり前のことですが、物事を見るときに予断を持っていると視野が狭くなってしまいます。すべて「ゼロ:原点」から見直すということが習慣化してくることで冷静に問題をとらえることができます。「ゼロベース」と言うと難しく聞こえる方も多いかもしれないですが、一歩引いてみることで案外簡単に見えてきます。最初は議論の当事者にとっては難しいかもしれないですが、推進チームのミーティングなどで、協力メンバーや事務局から「問題の原点は何?」と聞いてあげるだけでもいいのです。1 はじめに「自分たちにあった(問題発見の)スタイル2 を育てる」ということ改善活動継続のポイント「改善って楽しい?」鳥 取 一 博株式会社テクノ経営総合研究所 関西カンパニー 本部長 マネジメントコンサルタントワカモノ(若 者):固定観念にしばられないヨソモノ(よそ者):今までのやり方にこだわらないバカモノ(バカ者):枠組みに収まらない特 集 27 ASAP