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概要

ASAP2017vol_1

――活動期間、対象部門、活動名をお聞かせください。相沢:活動は2007年から開始し現在も継続中です。最初は設計部門に3つのチームを設け、さらにそれをとりまとめる事務局として「チームOSMS(The Other,sSatisfactions = My Satisfaction)」を設置し取り組みを始めました。 その後順次、営業チーフ、技術チーフ、業務チーフが担当者として参加し、会社全体の最適化を目指した「チームTPM(Total Process Management )」を発足させて現在も指導していただいています。これら全体の活動名はテクノ経営の名前から取って「テクノプロジェクト」としています。 まずは組織作りから取り掛かり、各課の課長が事務局を務め、同時に彼らが各チームの指導、チームをとりまとめるリーダーは主任が務めるという体制を作りました。 これに加えて2015年からは営業でもチームが発足し、設計も含めて4チーム体制で活動しています。活動の核心は「顧客から得た情報をいかに早く図面にするか」と「設計部門と製造部門の円滑な連携」の2つです。―― 活動を始めて現れた定量的な成果をお聞かせください。相沢:活動を始めた2007年と比較して2016年現在で設計部門の生産性は各チーム平均で170%まで向上しています。――活動での苦労した点などございましたらお聞かせ下さい。相沢:今では当たり前のこととして取り組みが行われていますが、活動の意義が浸透するまでは抵抗がありました。なぜ、変わっていかなければならないのか、このような面倒なことをやらされるのか。このことへの理解が進むのには少し時間がかかりました。 おかげさまで設計部門の生産性は年々向上しており10年間で170%にまでなりました。しかし、設計部門から図面を受け継ぐ製造部門はそう感じていないようです。改善活動は地道な努力の積み重ねです。劇的に成果が上がるということはなかなか難しい。この点について理解が進まないのははがゆいところですね。しかし、まだ改善する余地があり、不十分であるという声があるのは活動を続けてさらなる改善のためのモチベーションになると思っています。三富:私はプレイングマネージャーとして活動に関わっています。やはり最初は抵抗感を持ちましたが、活動を進める中でテクノ経営のコンサルタントに現場のムダをずばり言い当てられるうちに、このままでは何も変わらないという気持ちで、自分自身素直に取り組めるようになり、同様に部下にも指導するようになりました。 現場のムダというのはみんなが薄々気づいていても放置されていることが多く、そこを的確に指摘されると問題意識を持たざるを得なくなります。また、「問題活動を始めてから設計部門の生産性は170%まで向上活動を通して風通しの良い現場に企業価値を高める改善への扉ASAP 4