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概要

ASAP2017vol_3

――活動開始の背景にはどんな課題があったのでしょうか。荒尾:以前より、当社では管理監督者が主導して改善を進める慣例になっていました。しかしながら、私たち管理監督者の着眼点や発想にも限界があります。活動を続けるうちに、改善成果を出す事がだんだん難しくなってきました。また、考える人と活動する人が異なれば、当然お互いの意見もぶつかります。 その結果、実際に活動する側の「やらされ感」が高まり、モチベーション低下の常態化が見られるようになりました。改善活動にとって最も大切な主体性が失われていったのです。これが活動開始の背景にあった課題です。―― コンサルティング導入のきっかけは何でしょうか。谷川:数年前にミヨシ電子株式会社から紹介されたのがきっかけです。テクノ経営とは長くお付き合いされていた経緯もあり、ぜひともやってみないかということでした。 様々な品種を立ち上げる過程で多くのロスが発生しており、当社では旧機種の製造部門もあり、早期に社内体制の改善を進める必要を感じていました。トップダウンによる改善活動は進めてきましたが、現場としては改善の頭打ち。そうした背景もあり、新しい改善活動の切り口により付加価値を高めるため支援を頂くことにいたしました。株式会社シナジーテクニカトップダウンからボトムアップへ現場の付加価値を高める「V-UP活動」株式会社シナジーテクニカ 外観やらされ感を払拭する特集1 企業インタビュー CORPORATE INTERVIE特INTERVIEW 株式会社シナジーテクニカは、三菱電機株式会社の関連会社であるミヨシ電子株式会社半導体事業部の製造に特化したグループ企業として、1999年(平成11年)6月に設立された。 設計や装置技術を取り入れた製造展開、半導体センサーやハイブリッドIC応用製品、高周波製品など、半導体加工と情報通信技術の融合も含め、顧客からの高い評価を受けている。 A I、IoT、ロボット、自動車、通信システムなど、幅広い用途に使われる半導体。その需要は上昇の一途をたどる。しかし売上は横ばいでも市場要求は右肩上がりの状況にある。需要拡大に伴う競争激化は必定だ。 ミヨシ電子グループの製造主力工場として、半導体製造に求められるのは付加価値の高いモノづくり。新開発部門の立ち上げも含め、更なる業務効率の改善と多様化する製造技術の領域に順応し、幅広い市場要求に対応できる体制づくりが求められている。 主力の車載部門であるデジタル応用部と旧来からの高周波製造部。2つの部門で推進中の改善活動をインタビューした。株式会社シナジーテクニカ1 ASAP