ブックタイトルASAP2017vol_3
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ASAP2017vol_3
自主目標の設定と改善推進―― C改善(日常改善)についてお話しください。荒尾:C改善では、やはり現場の底力を出すことが重要、そこが難しく一番苦労したところでもあります。管理監督職だけで一から十まで把握するのはムリ、見えないところを知っている現場担当者や作業者が活性化しないと生き生きした改善はできません。C改善は継続することに意義がありますが、そこから先の改善につなげるには、やはりネタ出しが重要。現場からいかに引き出してくるかだと思います。山木戸:改善の進め方は、まず「気づきメモ」を毎週提出、各グループで掲示板に貼っていきます。それをもとに「改善ミーティグ」を実施、改善について話し合う時間を持ちます。月1回の改善を実施し、その結果をエクセルでまとめ、掲示板で公開することにしました。―― D改善(プロジェクト改善)にはどう取り組まれたのでしょうか。荒尾:D改善は「多能工化による活人化」をテーマに管理監督職が中心となって進めました。いろいろな想定で配置を換え、どうすればやり易くなるかを追究しました。各工程の改善により余裕が生まれ、その効果が現れてきました。 具体的な内容としては、月1回、計5回の「IEセミナー」を実施しました。学んだ内容を各製造部で実践することで体得していきました。教育の効果として、定量的な成果を出すことが出来た背景にはコンサルタントの指導力もあったと思います。まず効率を高めないといけない。そういう背景で、先端的な車載と伝統的な高周波製造という対照的な2部門を選定して取り組みました。――活動の目標設定はどのように進められましたか。荒尾:まずは会社方針である15%改善を目指すべき目標と捉えました。 ただ、やはりトップダウンだけでは改善活動が成り立たないことは分っています。ボトムアップでやらないと現場も活性化しないことが実感できました。そこで、まずはトップダウンで15%という目標はあるが、実際には自分たちでどこまでやるか。目指すべき目標を現場から引っ張り出す、その自主性を残すことにしたのです。 15%という全社目標に準拠しながらも取組み目標は各部門が決めました。デバイス応用も高周波製造も15%をまずは達成する。実際には15%の上をいく16%という目標数値が出てきたのですが、それも活動を通じてなんとか目途が立って実績が出来てきたことは進歩だと思います。山木戸:改善の活動指標としては価値効率の測定による仕分けを実施しました。各グループで作業内容を洗い出し、価値・付帯・ムダに作業区分。価値作業に対する認識を揃えました。付帯作業やムダ作業に対する改善を進めながら、日々の実績を「価値効率グラフ」として活動指標として運用しました。特集1 企業インタビュー CORPORATE INTERVIE特INTERVIEW▲気付きメモ記入▲活動風景株式会社シナジーテクニカ3 ASAP