ブックタイトルASAP_201811
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ASAP_201811
企業レポート本社外観生産日本一さくらんぼの里石碑(寒河江公園長岡山)生産拠点の概要と課題 寒河江市は、山形県のほぼ中央に位置し、山形市から20キロメートル圏内の西村山地域の中核として発展、県内高速交通網の要衝であり、最上川と寒河江川が、市街地を包むように流れ、月山と葉山、遠くに蔵王、朝日連峰を望み、四季の変化に富んだ美しい景観や豊かな自然環境と千年以上もの間育まれてきた歴史や文化を有している。日東ベストでは昭和12年に横浜市から寒河江市へ拠点を移転以降、果実缶詰製造を目的とした工場を開設。寒河江公園長岡山に建つ、「生産日本一さくらんぼの里」の石碑には「日東食品の工場が戦後も次々と建設されるにつれさくらんぼ栽培面積が拡大し、農業経済を潤し、名実共に生産日本一を誇るさくらんぼの里となった」と記されており、日東ベストが地域と共に企業としての成長を果たしてきたことがわかる。そして現在、山形県で就職したい企業№1に選ばれるなど、地域経済においても重要な役割を担う日東ベストは、本年創業70周年を迎え、100年企業を目指した着実な歩みを進めている。 現在日東ベストの工場は山形県内で8工場が稼動しているが、中でも寒河江工場は本社敷地内にあり、長らくマザー工場として新商品を開発し、他工場へ展開するという役割を担ってきたことから、直営の8工場と全国の関連会社や提携工場と構築された生産ネットワークの中心として、日東ベストの工場戦略を考える上での起点となる工場である。そしてこの寒河江工場を始めとする生産部門における課題となっていたのが、次世代リーダーとしてミドル人材を養成することであった。改善活動導入の経緯 製造業の人手不足について、2017年12月に経済産業省が実施したアンケートでは、実に9割超の企業が人材確保に問題があると回答し、2016年度の約8割からさらに増加していることがわかる。特に技能人材の不足は、現場力を維持・強化する上で大きな課題であり、約3割の企業はビジネスにも影響が出ていると回答している。戦後日本の高度成長期を支え、製造業でも中心的な役割を果たした団塊の世代が定年退職を迎えるタイミングで話題となったキーワードが「2007年問題」であり、これは団塊世代が持つ技能・技術を若い世代に伝えて人材育成を行わなければ、その後の事業運営に大きな影響が生じかねないことを指した言葉だった。その対策として多くの企業が選んだのは、定年年齢の60歳から65歳への引き上げ、あるいは退職者の再雇用といった問題の先送りであり、その結果、彼らが65歳となった際には「2012年問題」として、より切実な状況がクローズアップされることになった。そして多くの製造業がこの問題を解決出来ていない状況にある中、2014年当事日3ASAP 14