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概要

ASAP_201811

人材育成に活かす!現場力を鍛えるファシリテーションの進め方PROFILE株式会社テクノ経営総合研究所東日本事業部 みらいカンパニーカンパニー長 マネジメントコンサルタント沢さわ柳やなぎ 知とも治はる大手タイヤメーカーの生産技術部門において、新商品向け設備開発、ローコストライン開発、リサイクル技術開発等、開発から量産までの立ち上げに従事した。前職にて『小さく』、『安く』、『早く』設備をつくることは『生産性向上』、『品質向上』、『人材育成』に大きく寄与することを学び、その経験を基に現職に就く。相手の目線に合わせた分かり易く、エネルギッシュな指導で多くの顧客企業様から評価をえている。 トップやリーダーだけがはりきって、メンバーがついてこない。何とか盛り上げようと話せば話すほど、メンバーたちが引いてしまう。こんな経験はないでしょうか。改善活動やミーティングで全員を巻き込んで一体感を生み出す事は本当に難しいと思います。 このサークルという手法、何の準備も道具もいりません。メンバー全員がお互いの顔が見えるよう円(サークル)になって一人一人がコメントを語るだけです。全員が円になって向かい合い、一人一人がコメントを述べ、お互いに傾聴し合うことで活動やミーティングに一体感が生まれます。「車座になって酒を飲む」といいますが、円形には各メンバーの気持ちを一体化する効果があります。 会議やミーティングでは、トップやリーダーの話す時間が多くなりがちです。しかし、残念ながら話せば話すほど逆に泥沼に入いってしまうものです。私自身にもメンバーを巻き込むために話しすぎて失敗した経験があります。 では、メンバーを巻き込むことで一体感を、行動させるにはどうしたら良いのでしょうか。私がいきついた答えは、できるかぎり多くのメンバーに発言させる事です。 例えば、パートの女性工員さんが多い職場で、ミーティングの最後に“サークル”を実施したところ、皆さんの発言や行動、意識が変わり生産性が着実に向上しました。“サークル”により、確実にメンバーの一体感が生まれ、活動がスムーズに進むこと間違いなしです。 このように相手の意見を尊重し、自分の発言が受け入れられたという経験が人の成長につながります。人材育成の成功は、メンバーの意識改革ができるかどうかにかかっています。様々な業種の製造および間接部門の改革活動に携わってきた経験から「数字」、「製品」、「情報」、「発言」、「行動」に責任を持たせることが人材育成につながると思っています。 是非、今回ご紹介してきたファシリテーションツールを活用し、意識改革、人材育成、工場改革活性化に役立ててみてください。・今までは言いづらかった困り事や危険箇所、不良の事実も言い合えるようになった・無口な職人さんも、より分かりやすく若手に指導、教育ができるようになった・口べたな若手社員も伝える事やプレゼンテーションが上手になった、など 工場の雰囲気が良くなり、人材育成の効果が実感できました。これは、“Good & New”により、・何事でも前向きに、ポジティブに考える習慣がつく・話す機会を与えることで、話すネタを探すために気づきの感度が高まる・相手の話に拍手で応え、また拍手をもらうことで、チームとしての一体感が生まれるからだと思います。 “Good & New”を朝礼や会議のたびに続けて行くことで、確実に現場やメンバーの雰囲気が良くなり、活性化すること間違いなしです。活動の一体感を生み出す“サークル”ASAP 22