ブックタイトルASAP2018vol_3
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ASAP2018vol_3
特集1 企業インタビュー CORPORATE INTERVIE特INTERVIEW―― 具体的な活動内容についてお聞かせください秋山:先ほどもお話した通り当工場では製品の特性上、お客様ごとの要求仕様に応じた一品一様の生産を行っていますが、改善活動を行うにあたっては、先ず改善すべき時間を明確にする必要があります。しかし一品一様生産であるため、ひとつの製品をつくるのにかかる標準時間の設定が困難でした。そこで、現在行なっている作業を細かく分解し、その作業の中で、製品に付加価値を付けている作業を現場の社員が選定し、その価値作業の時間の調査と設定を行なうことから始めました。 その結果就業時間の中での比率を総合効率として生産性の指標とし、価値比率20%以上向上を目標に掲げ、人の動きだけでなく装置の動きなど様々な視点で課題を見つけ、一丸となって改善を実施し、着実に成果に結び付けることを目指しました。黒川:これまで当工場では数値的な指標を持っていなかったので、価値比率20%アップの目標に、現場社員は当初少しとまどいがあったように思いますし、自分としても学びに多少不安は感じていましたが、テクノ経営の指導が的確だったので、あまり行き詰ってどうにもならないという風にはならず、比較的順調に自分たちの目標を実現出来てきたかなと思います。テーマは短い周期で変わっていますが、これまでのところそれぞれのテーマで20%アップをクリアできています。本来は工場全体のテーマで20%アップが理想だと思いますが、まだ今は改善手順を学んでいるところだと考えており、活動テーマは絞って行っています。―― 活動はどのような形で進められたのでしょうか黒川:活動は、工程ごとに4つのグループに分け、3ヶ月から4ヶ月程度で改善できるテーマを設定し、しっかり成果を出して次のテーマに移行するというサイクルを継続して回していく方法で取り組んでいます。活動当初は、製品に付加価値を付けるという意味に戸惑いもあったようですが、今では「価値作業」という言葉が会話の中に自然と出てくるほど、社員の意識の中にしっかりと浸透、定着しており、改善への意識とスキルは高くなってきたと感じています。また、改善テーマが変わると改善リーダーも交替し、多くの社員がグループを引っ張っていく機会をつくるなどの工夫で、改善活動を通じた人材育成にも繋げています。秋山:リーダーに関しては、活動当初はこの人なら出来るだろうという人に任せましたが、活動を進める内に案外多くの社員がリーダーを任せても大丈夫という状況になってきました。今の活動リーダーは入社株式会社ダイクレ数値目標達成に一丸となって取組んだ改善活動3 ASAP