ブックタイトルASAP2018vol_4
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ASAP2018vol_4
企業レポート多くの人が訪れる地域の風物詩として定着しており、同社と地域が共に支え合い、発展してきたことの象徴的風景である。このように福山市の地域経済においても大きなインパクトを持つキングパーツ社であるが、平成26年の創業50周年を経て、更なる成長の軌道を描くため、経営トップが重要課題として認識していたテーマは“鋳造部”の変革であった。 キングパーツ社の鋳造部は本社敷地内あり、勤務する従業員は約200名で内180名が正社員である。正社員比率が90%と非常に高い割合を占めているのは、これまでの人手不足の苦労から、人材戦略として正社員雇用による人材確保を図った成果であり、併せて同社のものづくりの面白さや、ファミリー的な社風も社員の定着率向上の一因となったと考えられる。鋳造部は一般の工場における製造部門であり、①WAXモデル成型②WAXモデル組立③鋳型製作④WAX抜取⑤鋳型焼成⑥鋳込み⑦熱処理⑧表面仕上げ⑨鋳造品検査というロストワックス製品の製造工程全てを鋳造部が担当しているが、経営トップである高橋大治社長は経営改革を推進する中、鋳造部の数字だけが拾えないことに疑問を持たれていた。仕事の受注も多く、残業して沢山の製品を作っているのに何故か利益が出ていない。おそらく数字の扱いに問題があるのではと考えられ、鋳造部に数値的な指標を導入する構想を練っていたところ、ちょうどタイミング良く、テクノ経営総合研究所から「指標」をテーマにしたセミナーの案内が来たので、鋳造部での課題解決に向けた参考になればとの思いからセミナーに参加された。そしてこのセミナーで講師を務めていた弊社コンサルタントの平井との出会いが以降の活動に大きな影響を与えることになったと高橋氏は述懐されている。高橋氏は結果的に計3回平井のセミナーに参加され、その考え方、人柄などがキングパーツ社の社風やニーズとマッチングするかを慎重に見極められ、工場診断も受けた上で、高橋氏と平井の現場に対する見方、考え方が完全に一致したことから、鋳造部へのコンサルティング導入を決意された。高橋氏は改善活動の実施にあたっては、工場全体を変革する必要があると考えておられ、その変革は現場に対して視点が固定化された内部の人間には困難との判断から、自分と意見が一致し、社員に対して人間的に伝わる力を持っている外部のコンサルタントに依頼することを決めておられた。そして「平井さんでなければ依頼していなかった」というほど全幅の信頼をコンサルタントに寄せられ、鋳造部での改善活動がスタートすることになった。第27回夏祭り“Kingparts Summer Festival”本社・鋳造工場3ASAP 16