ブックタイトルASAP2019vol_2
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ASAP2019vol_2
頭打ちとなる中、新しい手法があればまだ向上させることができるのではないかという期待が一番大きかったと思います。工場改善プロジェクトも5年目となっており、手法、ネタももう出尽くしたような状況だったので、コンサルティング導入はちょうど良いタイミングだったと思います。狭間 人の行動への着目というのは、あまりにも当たり前すぎて、今までの自分にも、会社にも無かった視点でした。特に人の行動を、「価値作業」、「付帯作業」、「無価値作業」の3区分化することで、改善対象である付帯作業、無価値作業を明確にして、作業方法の見直しで人の総合効率を改善する手法は斬新だと思いました。この手法に乗ってみるかという感じでした。― 改善活動を進める上で苦労されたことは中野 会社としても生産能力を最大にしていく方針で、現場では作業をしながら、改善活動を行わなければならない状況でした。一方で生産能力を上げながら、改善活動の内容も覚えないといけない状況で、現場の作業員の負担はかなり大きかったと思います。また活動の核であるVPMは参加者全員に発言を求めるVPMによる人の成長を実感することが出来た改善活動のが基本ですが、当社の現場作業員は基本的にはあまり自分から発言しない人が多いため、当初は現場の作業員に意見を聞いても、なかなか答えが返ってこない状況が続いため、少し苦労しました。本当にこれで改善活動を進めることが出来るのかと不安になったこともあります。― 活動を推進する中で社員の変化はどうだったのでしょうか中野 現場の社員は活動当初からこの18ヶ月間で大きく変化、成長したと思います。これまでは部と言いながらも個人で仕事をしていたような感じだったのが、毎朝の「C改善」活動などを通じて、徐々に部としての横のつながりが出てきて、それが活動に対する現場の変化のきっかけになったと思います。そして活動が進む中、今まで社内でほとんど発言や提案をしたことがない人から、積極的な意見などが出るようになり、現場が活性化していきました。普段なかなか自分の意見を言わなかった現場の作業員が、自分の意見をしっかり話せるようになったことは人材育成の面からも大きな効果があったと感じています。これまでのプロジェクトと今回の活動の違いは、現場が自分たちの活動と捉えていて、活動に対する「やらされ感」というのが感じられないことです。以前の活動はどちらかというとトップダウン型で、こちらが指示することへの反発も3