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概要

ASAP2019vol_2

ありましたが、今回の活動では逆に現場からこんなことがやりたいという相談を受けることもあります。そういう意味ではボトムアップ型の活動と言え、会社全体の底上げにつながったと考えています。― その変化を生み出した一番の要因はどこにあると思われますか後藤 VPMの素晴しさは参加者全員が納得して取り組める手法であることだと思います。私はこれまでの経験で全員参加の改善活動と謳いながら、実際にはそれを実現することの難しさを充分理解しています。強制的に参加させた形だけの全員参加の活動でなく、敷居の低いテーマ設定で、知らず知らずの内に自発的な全員参加を実現するC改善活動が現場社員の変化を生み出した源であると思います。当社にはお取引先など様々なお客様が来られますが、お客様が工場の掲示板などで改善活動に興味を持たれた際にVPMにおけるC改善についてお話させてもらっています。全員参加のC改善活動をベースに『固定観念を打破し仕事のやり方を抜本的に変えるD改善活動』へスムースに移行できたと思います。― 改善活動によるアマテイの企業風土への影響はあったでしょうか中野 今までは基本的に部署間のつながりが少ない状況でしたが、この活動の後は他部署の主任同士で打合せをしたりして、横のつながりが出来てきました。これまでは、部署間の作業について、それぞれの作業内容への理解不足から言い争いになったりすることもありましたが、それはお互いの事情や仕事の内容を知らないから文句が出たりしていたのであって、この活動の発表会で隣の部署の苦労などを知ることで、それらは自然と解消されて、コミュニケーションが活性化したと思います。当社の現場担当者は20代の若手社員から60代のベテラン社員まで年代も幅広く、これまではコミュニケーションを取るのが難しい面がありましたが、この活動を通じて必然的に話をする機会が増え、仕事以外でのコミュニケーションも活発になり、企業風土は良い方向に進化したと思います。― 活動の具体的な成果はどのようなものだったのでしょうか?後藤 活動をスタートした2017 年7月の総合効率(価値時間/投入時間)16.46%をベンチマークに目標はベンチマークの25%UP、すなわち20.58%に設定しました。2018 年の一時期、地震や大型台風による被害で総合効率が停滞しましたが、2018 年11月に総合効率は目標を上回る22.07%(34.1%UP)に達しました。同月開催された全社発表会では総合効率が34.1%改善し目標の25%を大きく上回ったこと、さらに「線釘」「第一加工」「第二加工」「物流」の各工程からD改善活動の事例報告が行われました。また、毎日15分実施してきたC改善活動件数は累計2,492 件となりました。アマテイ株式会社4