ブックタイトルASAP2019vol_3
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ASAP2019vol_3
生産部の目指す姿とその施策将来のあるべき姿◆ ミドル層が管理者の役割を理解・意識して生産管理を行っている◆ ボトム層が当事者意識を持って生産活動を実施している◆ トップ層が分かり易い方針に基づいた生産基盤強化を行っている施策(ミドル層を中心とした活動)◆ 改善活動の実践による各ミドル層の能力に応じた管理者教育◆ ミドル層の牽引の下での全員参加型の改善活動の展開◆ 全員の意欲向上につなげる為の自職場のあるべき姿の明確化柔軟性の高い生産体制を構築する喫緊の目指すべき姿全員が明確な目的・目標の下に業務遂行する為のレベルアップが優先課題 2016年4月、明治薬品改革への取組みは、ミドル層の人財育成をメインテーマに、「柔軟性の高い生産体制を構築する」を将来のあるべき姿として掲げて、「未来改善活動」の名称でスタートした。山田氏 「コンサルティング導入前の3年間、自分一人で進めていた改革活動が地ならしとなって活動に対する社員の一定の理解があったため、社員の反感なども感じずスムーズに活動をスタートさせることができました。弊社は製薬業界以外の異業種から中途採用で入社した社員も多く、1年目の活動では将来の明治薬品を担って行く人財であるミドル層に対して、まずは自分がイメージする製薬会社の社員としての基準的思考、行動を理解し、身につけてもらうことに注力し、1年目の活動はほぼそれで終わってしまいました。しかしこのスタート時の活動は、後の活動を進める上で大きなドライバーになると考えていたため、焦らず取組むことにしました」 山田氏によると1年目の活動がスムーズに進んだのは、事務局の理解・協力が大きかったとのこと。現在活動推進リーダーを務める事務局メンバーの一人、押田 拓三氏に活動スタートから現在に至る印象を聞いた。押田氏 異業種からの転職当初は、自分の仕事の意味や目的も知らされず、ただ「やらされ感」が強くて、仕事の面白み、やりがいなどを感じることができていませんでした。トップダウンでの業務が多い中、社員がポリシーを持って04 ミドル層の人財育成に注力したスタート時の活動働ける会社にしたいという思いは持っていたのですが、周囲を巻き込む方法もわからず、ただ自分の思いを押し付けることしかできていなかった気がします。この活動がスタートする前、コンサルタントの岩崎さんが工場診断の際にすごく的確な指摘をしてくれて、自分としてはわかっていても改善できていない部分だったので、コンサルティングでその改善方法を教えてもらえるのではという大きな期待感を持ちました。同時にこれを機に会社が良い方向に変わってくれればという思いもありました。ただスタート当初は岩崎さんのコンサルティングに自分の頭がついていかない部分があって、こんな初歩的なことをやっていて本当に3年で人財育成ができるのか、先がすごく長いものに思えて、少し疑心暗鬼になっていました。ただ活動が2年目、3年目と進み、ようやく岩崎さんが今まで人財育成のためにやってきてくれたことの意味がわかりました。実際に活動がスタートした時の自分と、現在の自分を比べると自分で言うのもおかしいですが、著しく成長した自分を感じることができます。そういう感覚はおそらく事務局のメンバーは全員が同じように持っていると思います。そして社内でそういう人間がさらに増えていくことで、組織としての視野が広がり、成長していくことができると思います。ば良いかなど、人間性、関係性を含めた理解が本当に素晴らしい。実は1年目は賭けのつもりでスタートしていて、正直当初は短期間で、弊社のことをここまで理解していただけるとは思っていませんでした」 トップダウンの企業風土が定着し、仕事を通じた自己実現、成長への期待を社員が持てなくなっていた状況で、山田氏は何よりもまず社員の心を重視し、社員が誇りを持てる会社の実現、社員の仕事への愛着を深めることを活動の基本に据え、その実現に向けた第一歩をコンサルタントと共に踏み出すことになった。生産部 富山工場1課兼 富山南工場3課 課長押田 拓三氏9