ブックタイトルASAP2019vol_3
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ASAP2019vol_3
若林氏 転職当初は作業者としての仕事を担当し、2015 年から管理職に変わりました。改善活動は、昔はあったと聞いていましたが、その頃は改善提案の場もなく、トップダウンでの仕事が主体で、改善効果を証明する術がない状況でした。2016年のスタート当初、改善活動を事務局の外から見ていると、社員のモチベーションを向上することにより会社を変えていこうという風に感じられ、自分の課の課員とも活動について話しをするようにしていました。今事務局として各現場のミーティングに参加し、その内容を聞いていると、社員の変化、成長を感じます。現在は2 年目の活動で決めたグランドルールに基づいて、自分達の弱いところをフォローしていく活動に取組んでいます。問題をみんなで話し合って、どう解決していくか。来期に向けて人間力向上の取組みをさらに進めていくことが必要と考えています。濱本氏 活動を外部から見ていた1,2 年目とは違い、3 年目は事務局のメンバーとして主体的に関与することになり意識が変わりました。また3 年目からは活動自体が、業務の一貫の活動になったため、会社のスタンスもこれまでとは大きく変化しています。ただ業務といいながらも、所属長によって温度差があり、やはり目の前の生産が優先される部署もあるため、事務局の関与、リーダーシップはさらに必要と考えています。活動スタート時、品質管理、開発、営業などの他部門は何をやっているんだろうという風に見ていたように思います。他部署にも良いイメージ、影響を与えていきたいので、活動の掲示板を作ったり、社長、役員参加のもとアピール大会を行ったりして、この活動の社内でのプレゼンス向上を図っています。その中で来期は品証、品管も活動に参加することが決まり、担当部長との打合せで、やはり人間力の重要性訴求、ミドル層のレベルアップが急務ということがわかりました。生産部のミドル層のレベルアップもまだまだ必要だと思いますが、この活動での岩崎さんとの面談は本当に役に立っていますし、各所属長のレベルも向上していると思います。そこで来期は、所属長よりも少し下の主任、係長にも面談の機会を設けていきたいと考えています。人財育成は継続が重要で、生産部で取組んできたことをケーススタディとして、他の部署にも良い影響を与えていくことが次のテーマだと考えています。 当初山田氏が一人で取組みをスタートさせた、明治薬品変革に向けた活動は、今ミドル層の成長をベースに、多くの社員の参画のもと、さらに次世代を視野に入れた活動へと変化・拡大しようとしている。今後の活動について山田氏は自走する活動として、社内だけで活動を維持していくための中長期での施策を検討しているという。山田氏 全体的なボトムアップの状態として下地はできましたが、まだスタートアップに乗っただけと捉えています。活動の中・長期的なビジョンとしては、現状ではまだ自分がアイディアマンになってしまっているので、もっとミドル層やその下の人間から、活発に意見が出てくる環境を作っていくことが理想です。社員の感性、定性を強くしていきたい。一人ひとりの従業員の個の力、考える力を上げていきたいと考えています。また会社も変化しなければならないと思っています。従業員の発言を決して否定しない管理職がいる会社にならなければいけない。そういうマインドを持っている社員、そういう会社の環境をつくっていきたいと考えています。さらに全社の一体感を強化するために、トップのメッセージがもっとダイレクトに社員に到達する環境も必要と考えており、昨年社内ポータルサイトを立ち上げました。社内のITインフラを整備して、社員への仕掛けを作っていきたいと思います。具体性は変化していくので、その時その時点での課題に向けて取組み、真の意味での変革を実現していきたいと考えています。 企業における真の成長はそこで働く人、一人ひとりの成長がなければ実現しない。当たり前のことのようだが、実際このルールに真摯に取組む企業はそれほど多くない。社員の成長を第一義に考え、その後に会社としての利益が生み出される。かつて富山の薬売りたちが大事にした「先用後利」の理念は現在の明治薬品の改革にも引き継がれ、100年企業への歩みを着実に進んでいく。人間力担当 生産部富山工場3課 課長若林 優典氏全体統括担当 生産部エンジニアリング課 次長濱本 章浩氏11