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概要

ASAP2019vol_3

 私は組織変革を考える際の視点として、常に「人」に着目し、考えるようにしています。組織とは「人」という個の集まりであり、良い組織とは、個=「人」が活きる組織に他ならないからです。「感動」という言葉は人が感情で動く動物であることを示しています。人は理論だけでは納得しませんし、権威を振りかざすと反発します。人はどう考えるのか?人はどう伝えれば動いてくれるのか?ということを常に念頭においた組織運営が必要なのです。 コンサルタントとして現場で活動する中よくある 多くの企業の管理、間接、製造など組織内の各部門間において、日常的に他部門への不平、不満が生じているのではないかと思います。私はこれまでの経験から、このような状況を招く要因は「組織間にまたがる3つの“他”」にあると考えています。ここで言う3つの他とは、「自分達は悪くない。悪いのは他部門だ(他責)」「自分達がよければいい。他部門は関係ない(他人事)」「自分達には関係ない。会社や他部門が対応してくれる(他力本願)」というもことが、一人ひとりの社員との面談では、自身の仕事や会社に関する様々なアイデアや提案は聞けるのに、組織の話になると急に口をつぐんでしまうというケースです。どうせ言っても無駄という、上司、組織に対する不信、不満、諦めが原因で、優秀な社員の芽をつんでしまっている。人手不足の中、より効率の良い組織を目指すことが必要なのに、貴重な戦力を活かしきれていないのは非常にもったいない状況だと思います。そこで、より個が活きる組織への変革に向けたポイントを整理します。のであり、この3つが「被害者意識」「無関心」「無責任」という部門間連携を阻害する原因となっているのです。そしてこの「3つの他」が発生する根本原因としては「共有化されていない目標」「感情的なしがらみ」「慢性的な戦力不足」を挙げることができます。 ここではその原因について検証を行いたいと思います。■ 組織間にまたがる3つの“他”自分達は悪くない。悪いのは他部門だ自分達には関係ない。会社や他部門が対応してくれる自分達が良ければいい。他部門は関係ない他  責他力本願他 人 事原因共有化されていない目標感情的なしがらみ慢性的な戦力不足1 組織変革のためのマインドセット、部門間連携の推進2 部門間連携を阻害する不都合な事象14