ブックタイトルASAP2019vol_3
- ページ
- 4/20
このページは ASAP2019vol_3 の電子ブックに掲載されている4ページの概要です。
秒後に電子ブックの対象ページへ移動します。
「ブックを開く」ボタンをクリックすると今すぐブックを開きます。
このページは ASAP2019vol_3 の電子ブックに掲載されている4ページの概要です。
秒後に電子ブックの対象ページへ移動します。
「ブックを開く」ボタンをクリックすると今すぐブックを開きます。
ASAP2019vol_3
た外食産業はとても大きな市場ですが、メーカーの事業としてロットが合うところは一握りです。弊社でも成長に伴って、ロットの規模を大きくしていますが、基本的には少量多品種生産であり、常にスイッチすることを大前提とした事業モデルを展開しています。私は弊社のポジショニングはある意味ニッチな業態のガリバーのような存在と考えています。― 少量多品種は生産部門の高い対応力が必要となりますね山本氏 こちらの青森工場では1日20~30アイテムを生産しており、全国では西宮が1日50アイテム程度です。この1日のアイテム数が凄く多いとは考えていませんが、1ヶ月トータルでみると全社で1000 アイテム以上を生産しており、毎日同じものをつくらないのが弊社の特徴です。そして1年後にはこのアイテムの7割がメニュー変更やリニューアルによって入れ替わります。それらお客様の要望に柔軟に対応できることが弊社生産部門の強みで、他社との競争優位性を実現してきた源ではないかと考えています。― 現在取組まれている改善活動のテーマについてお聞かせください邉見氏 弊社の工場は優秀なリーダーがラインをつくりこんで、そのラインを基軸に回すというよりも、常にお客様が求めるものが変わり、商品が変わる状況で、社員それぞれの個の力を上げていかないと、いい状況の生産ラインが維持できないというテーマを持っています。一方で少量多品種の対応で雑多な部分が多いため、真の状態が数値で捉えにくいというのも事実です。それによってともすれば、「商品が変わるんだから仕方が無い。今はこんな作り方をしているけど、それは仕方が無いことなんだ」という甘えにつながる可能性があります。そういう意味で、個のレベルを上げることで、問題点に早く気付き、気付いたらすぐ行動に移せる人材の育成が必要と考えています。― 人材育成の取組みではどの層をメインターゲットにされているのでしょうか邉見氏 弊社の業態はニッチですが、日本は供給側のプレイヤーが多いため、魅力的な市場には参入意欲が高く、それら新たな参入企業に対する弊社の優位点は、プロユースに相応しい品質の商品を効率的に供給できることで、それを維持することが生命線だと考えています。しかし企業経営にはどうしても谷間の時期が出て来るため、弊社は常に先回りする経営を心がけており、その意味からも人材育成は重要な取組みです。 私は人材育成において、ある一定の層だけ極端に優劣があるという状態は良くないと考えています。たとえば、今弊社の人材で本当に育成が必要なのは新人、ジュニア層ですが、その育成のためには、その上の層の人間が上司、管理者として相応しい存在でなければいけません。そのため弊社では比較的層が薄く、育成が遅れているミドル層に対する取組みも必要です。ただ弊社の人材としては圧倒的に30代以下の層が多くて、優秀な人材も多いため、彼らを5年間育成することで、すごく優秀な層が出来ると考えています。人数的にミドル層が薄いため、その下の世代がオーバーラップしていく状況をつくる必要があると考えていて、できるだけ早いタイミングで活躍できる場を与え、人材の谷間をつくらないようにしていきたいと思います。― 青森工場の活動状況について教えてください山本氏 青森工場では新人、ミドル層が小集団活動の目標に取組んでいます。また今期からエキス工場での活動が新しく始まったので、今まで青森工場の中で点として終わっていたことが、宮崎、鹿児島と一緒に展開することで、お互いの違い、例えば商品の重量の入れ5年後に優秀な社員を多数輩出することを目指した人材育成の取組み青森工場外観3