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概要

ASAP2019vol_3

けその谷間の時期を短くしていきたいと考えています。私が2年前、テクノ経営さんに出したリクエストに対する成果は、少しづつ出て来ていると思います。特にその時点から活動に新しく参加した事業所には大きな刺激になっていると思いますし、リクエストに対してテクノ経営さんからのアプローチも明らかに以前から変わってきたと感じています。― 常に変化を前提とした経営はメーカーとして新しい形態のように思えます邉見氏 私は弊社の業態はメーカーではなくサービス業としてとらえた方がいいかもしれないと考えています。弊社のビジネスモデルはこんな商品があるので買ってくださいというプロダクトアウト型ではなくて、お客様の色んな困りごとに対して、私たちが持っている手持ちのカードの中から、それぞれのお客様に最適と思われるカードを提示する課題解決型のサービス業という捉え方が、今展開しているビジネスには相応しいように思います。そして、そういうマインドを全社員が持っている会社を目指して、経営を推進していきたいと思います。ただどこまで行っても弊社の経営に完成形はなく、常に変わっていかなければならないし、常に変われるための個の集まりでないといけないと考えています。弊社の事業モデルが魅力的であれば常に参入者は出てくるし、それでマーケットは拡大していくのですが、当然新しい参入者に対して、常に優位性を保つことが必要であり、それが中長期的な課題だと考えています。そしてそのベースは社員一人ひとりの個の力であり、それを組織力につなげていき課題解決につなげていきたいと思います。― 日本ピュアフードにおける生産部の役割、今後の方向性についてお聞かせください内部氏 まず大前提に食に関わる会社として、安全への取組みは普遍であり、確実にやっていかなければならないことで、全社に対しての啓発の起点であるべきと考えています。また弊社は少量多品種生産で外食、中食産業の個々のお客様に柔軟に対応していかなければならず、そういう意味で、あまり生産性だけを目的に研ぎ澄ませていくような活動は、お客様の要望より自分たちのやり方のほうがいいんだというエゴにつながってしまう可能性があります。弊社の生産ではエゴにならない柔軟性が求められており、そこには個の力が必要となるため、個の力を高めていく取組みを進めていかなければなりません。ただそれは言葉ほど簡単なことではなく、そこに対してまだこうしたらできるという答えは得られていません。しかし逆にゴールが見える状況というのは、言い換えるとマニュアル化が出来る状況であり、そうするとどこの会社でも同じことが出来るようになってしまうので、結果的にコモディティ化が促進されます。今後弊社の生産ではマニュアル化できない何かの要素を引き出し、それを会社の強みとして共有することのできる組織を目指していかなければならないと考えています。― 最後に中長期的な経営課題についてお聞かせください邉見氏 現時点の課題としては、弊社のビジネスは細かい商売のサマリーで、色んな情報がスピーディーにつながって色んなところに連動していくことが必要なので、情報を一本化し、タイムリーな情報共有が出来る基盤をつくろうと思っています。弊社の商品は、この商品にはこの原料というふうに1対1で紐づいているものが多く、原料の調達も細かいものが多い。例えば鳥とか豚は単純なパーツが多いのですが、牛は産地によって違うし、部位も多い。そういう情報や売れ具合によって調達量も変動するため、商談、開発の状況など、多層的かつ一元的な情報の構築を目指していきたいと考えています。そのため今年から組織を変更し、同じ基盤の中での情報共有を目指し、営業と生産を事業統括部門として一つの組織にしました。今まで生産のトップは西宮にいましたが、現在は大崎にいる営業のトップと同じ場所にいるので、意思決定と情報伝達のスピードを速め、可視化を進めていきます。弊社は常に進化していかなければならない。それがこのニッチな市場で、ある程度の規模で優位性を保つための生命線と考えています。 また改善活動に関して、現在は小集団活動を中心に行っていますが、まずは活動を行うことのベースをつくる時期だと思っているため、小集団活動を文化にし5