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概要

ASAP2019vol_4

 現在プロジェクトは、『設計手順の構築・技術継承』がテーマの小林氏、『標準化』がテーマの小川氏、『インフラ関係の構築』がテーマの相原氏、『部門間連携』がテーマの藤林氏の4名のリーダーが中心となって進められている。『設計手順の構築・技術継承』担当 小林 洋一 氏 設計手順構築については、実際の業務手順の見える化に取り組んでいます。 今までも設計業務の大まかなフローは規定でありましたが、業務内容についての説明資料がなかったため、これまでの若手社員教育は、最初に先輩から若手に業務内容を口頭で説明し、その後、不明点等があれば若手が先輩に質問、確認しながら業務を進め、設計業務を覚えてスキルを上げていくという形でした。しかし、設計部門の業務内容増加や、人員減少などの要因から、年々、若手社員の指導時間が十分に取れずに業務上のトラブルが発生し、そのトラブル解決に時間を取られ、さらに業務時間が逼迫する悪循環を起こしていました。 活動当初は、どの様に進めれば良いか分かりませんでしたが、柴田さんからのご指導により、IDEF0という手法を用いて、ベテラン社員が行う業務手順の見える化が出来ました。現在は新たに作成した業務手順において必要なデータや資料を整備しています。同時に、IDEF0で作成した業務手順の完成度向上に取り組んでいます。未経験者や関連部門の方々を対象に、トライアル及び評価の協力を依頼しているところです。業務手順の完成度を上げることで、若手社員の教育資料や業務基準が構築されるだけでなく、今までは設計部門でしか対応出来ずにボトルネックになっていた業務が他部門でも対応可能となり、さらには、業務自動化につながると考えています。 技術継承については、個人が私的に保管、あるいは使いやすい様に加工した技術ノウハウの資料やデータ等を全て洗い出し、集めた資料から、一元の設計資料を作る取り組みを進めています。特に、送風機の用途毎の注06 4つのプロジェクト活動テーマの取組み状況意点や設計基準となる指標や計算資料等が属人化しつつあった為、設計部門内で統一化された資料になる様、纏めているところです。今回作成する一元の設計資料は、今後は属人化すること無く、設計部門の資産として共有し、維持管理できるよう、「インフラ構築」のチームと共同で運用方法について決めていきたいと考えています。『標準化』担当 小川 安清 氏 当社の特徴として、営業がお客様からの色んな要求を、個別に受けてくるため、ぼんやりした標準的なものはあったのですが、常にどこかが違うため、今までは受注内容ごとに設計担当者が個別の指示書を出すことで業務が進んでいました。今回の活動ではこのぼんやりとした標準を明確にする取組みを進めていて、ベテラン社員は自分の中では何となく明確になっているものがあるのですが、それを具体的に文書化しようとすると、社員の中でも、色んなパターンがありまとめきれないため、今回は過去の手配品のデータの検証や、営業からお客様の傾向などをヒアリングして『標準機』を決める作業を進めています。また使用する送風機によって、ビル空調向けの送風機や塗装ブース向けの送風機などでは、それぞれ構造が多少違うため、用途ごとの標準機を決めて、一つの指標を作っていきます。標準機という一つの指標があれば、営業もそれを元に受注活動が出来るし、技術・工場も指示する内容、作る内容が明確になります。受注から生産までをもっと簡単にすることに取組んでいるところです。またコンサルタントの柴田さんからモジュールデザイン※3という手法を教わったのですが、それを活用することで用途ごとに標準機を作ったとしても、そこに使用する部品は共通化できるということが、非常に効果的だと感じています。※3 自動車業界でも最新のトレンドである売上/利益/納期に貢献する手法のこと開発技術部産業用製造技術課 課長小林 洋一氏汎用技術部空調用製造技術課 課長小川 安清氏12