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概要

ASAP2019vol_4

『インフラ関係の構築』担当 相原 正由 氏 基本的には他のチームで検討した内容を、どうシステム化していくかという業務ですが、設計だけでなく全社的に業務効率が上がらないと意味がありません。 現状は3DCADを基軸にシステムを検討しているところですが、導入以降、その機能をフルに発揮できていません。 生産管理システム(ERP)も導入していますが、こちらの状況も同様です。その大きな要因は、会社全体として図面偏重主義に陥っていることです。当社のようなアセンブリ型製造業では、リソースを扱う生産管理システムは、図面ではなく、モノ(= 製品・組品・部品)を扱う意識を持たないと、「システムとしての効率が悪い」=「生産性が上がらない」につながります。 これらを解決するためには、部品中心の考え方であるBOM(部品構成表)構築が不可欠です。3DCADのメリットは、形状や図面作成以上に、BOMが構築できることだと考えています。コンサルタントの柴田さんからは、生産管理システムの前に、設計を管理するシステムが必要とのアドバイスを受けております。このチームでは、モノづくりの根幹をなす設計が、3DCADで作成した設計リソースをPDMなどで効率よく管理し、営業・製造に正確かつ迅速に情報を伝達する一気通貫のシステム構築を目指しています。『部門間連携』担当 藤林 照己 氏 まずは工場と営業の連携がないと一つになれないため、工場と営業から問題点を抽出してもらい、課題管理表でその内容を把握し、カテゴリー別に仕分けをして、その上で時間のかかる問題、すぐ解決できる問題などに分類し、百花繚乱プロジェクトで進めていくべき問題や、各課の目標として取組めるもの、生産管理システムに関係するもの、各部門との摺り合わせで解決するものなどに分けて、まず簡単にできる部門間の摺り合わせから取組んでいます。その中でまず工場で摺り合わせを行ったのですが、お互いに顔を合わせたコミュニケーションがいかに重要かを再確認することができました。問題について文書のやりとりをするだけでは、それぞれが自分の立場で考えるだけで、一方通行になりがちですが、顔を合わせて摺り合わせすることで、お互いの思いが共有できる、これにより何件かの問題を早期に解決することができました。今後も工場、営業と連携し、百花繚乱で理想の業務プロセスを構築できるようにフォローしていくのが自分の役目であり、それによって一気通貫の業務体制を確立していきたいと考えています。今まで途中で切れていた、つながりをつなげるのは真ん中にいる技術の役割で、業務は忙しくなると思いますが、これをやらないとうまく会社は回りません。今回のプロジェクトで全体が良い方向に回り、今まで会社としてどちらかというと疎い領域だったITのインフラ関係にもより積極的に取組み、残り1年半の期間、周りを上手く巻き込んで、必ずプロジェクトを成功させ、目標を実現していきたいと考えています。そしてその手ごたえは充分感じています。 設計部門の変革という、前例が少なく、難度の高い取組みを進めるミツヤ送風機株式会社技術部。「負のスパイラルからの脱却」という危機的状況がスタートの背景にはあったが、今プロジェクトに取組む社員の意識はそこにはない。標準化という指標を確立し、メーカーの技術として、技術が中心となって会社を成長させていくこと。本来の目指すべき姿である業界でトップのエンジニアリング集団を確立すること。よりポジティブな意識でプロジェクトのゴールとして設定されたテーマの実現が、100周年を迎える同社の未来の種となり、やがて大きな花を咲かせる「百花繚乱」の時を迎えることになるのだと感じた。開発技術部 技術研究課 課長相原 正由氏製造技術部長藤林 照己氏13