ブックタイトルASAP2019vol_4
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ASAP2019vol_4
― 2 期目に入り、現在の改善活動の推進状況はいかがでしょうか?納見氏 活動の中心であるC改善にも目標値は設定されていて、それをノルマ通りこなせば、点数的には100点という形になります。今自分の部署のチームは3つのチームがあるのですが、その内2つのチームが一番高い点数の190点を獲得しています。前回のコンサルティングでコンサルタントの中川さんから、C改善のフォローアップの勉強会を行っていただいたので、その内容を自分から各チームのリーダー、メンバーにも伝えたのですが、その際も各チームから、とにかく1位をとりたいという声があがり、点数配分がある気付きメモ、改善のミーティング、改善の実施という項目で高い点数を取るため、メンバーの意見を積極的に聞いて、とにかく1件でも多く提出して1位を目指したいという意見を聞くことができました。そういう意味では活動が活性化され、取組む社員のモチベーションも非常に高く、良い方向に進んでいると思います。また1期目は改善活動のチームリーダーを実際の現場リーダーが担当していたのですが、2期目からは一般的なオペレーターの中から、活動のリーダーを選出して取組んでいて、その新しいリーダーを1期目のリーダーがうまくサポートしてくれることで、2期目のリーダーが主体性、責任を持ってチームをまとめていくことが出来ています。この活動でそういう人材育成上の効果も充分出ていると思います。またC改善では、点数配分を含めて、自分達で対策を実施するということが重要になってくるのですが、その際できるだけ定量的な成果、効果時間や効果金額というところを各チーム意識して出せるようになってきました。改善事例の提出物を見ても、1期目は各チームとも5S的なところできれいになったとか、整理整頓ができるようになったという定性的な視点が多かったのですが、2期目に入り定量的な効果を表す表現がだんだん増えて来ているので、より真剣にC改善に取組んでいるのではないかと感じています。― これまでの活動で事務局としての苦労したことなどをお聞かせください羽倉氏 活動をいかに浸透させるか、活動の内容、意味、目的を、事務局として社内にPRしていくことには苦労しました。C改善活動も最初はまだらな取組み状況で、提出物を出すところと出さないところの差が激しかったのですが、活動についての認知が浸透してきたことで、全員の意識が揃って同じレベルになってきました。活動スタート時には、事務局の私たち自身がVPM 活動に腹落ちするまで時間がかかりましたし、手探りの部分が多く、浸透させることにも苦労しました。その解消に向けて、社員からの一つ一つの質問などに対するフォローを小まめにして行き、自分達だけで解決できない質問には、コンサルタントの中川さんに連絡を取り教えてもらうなど、出来るかぎりの努力はしたつもりです。また活動の浸透策として活動名称やスローガンを社内で募集し、活動名称「超!カツジン」、スローガン「チャレンジVPM! めざせ現場力UP!」が決定しました。この名称やスローガンにより、活動が一つの方向性に向かいやすくなったように思います。― 今後の活動でどのような部分を強化したいとお考えでしょうか?羽倉氏 この活動を始めてから1年間で自分なりに感じたことがあります。今までにも色々な改善活動には取組んできましたが、一つ一つの作業が面倒というのがあって、最終的にはそういう面倒くささによって継続性が失われて、活動が終わってしまう経験をしていたので、正直今回のVPM活動に取組む際も同じ繰り返しにならないかなと考えていました。改善活動を進める上で、指標として工場の稼働率を見ることが必要となるのですが、これまでの活動では、この工場の稼働率を出す上で色んな苦労をしてきて、活動が面倒になる大きな要因となっていました。ただ今回のテクノ経営さんのコンサルティングは人の稼働率、人の行動に着目するという視点がベースにあり、実はその人の稼働率と、工場の稼働率がほぼ合致しているということがわかり、これまで苦労して算出していた稼働率を3分の1程度の作業で似たようなものが出せるところがすごいと実感した部分です。こういう活動であれば、今まで面倒くさいなと思って停滞していた活動から脱却できてこれまでにない継続的な活動ができるのかな営業課 課長羽倉 敏之氏5