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概要

ASAP2020vol_1

高効率自律職場基礎体力養成 1年 体質改善 2年 改善活動期間 現状維持職場次世代リーダーの育成2年目のアウトプット1年目のアウトプットあるべき開発プロセスの構築時間、モノ、情報の流れの「整流化」フロントローディング、コンカレント開発職場風土刷新暗黙知の形式知化3年目のアウトプット改革のシナリオ(案)業務生産性120%生産性向上の仕組み構築活人化効率化・余力創出仕事のムダの徹底排除仕事の整理・整頓によるムダの顕在化日常改善活動の仕掛作り改善活動の定着期改革活動への進展期手戻り(Q)/開発費(C)/開発LT(D)の低減業務生産性140%一般品開発LT短縮(30%)一般品開発LT短縮(50%)開発L/T短縮による収益拡大生産性向上活動「仕事の2S」と「業務遂行能力(パフォーマンス)の向上03 間接スタッフの生産性向上活動から開発・設計部門の改善活動へのシフト04 準備期間に半年を費やし活動の「見える化」に注力 今回のコンサルティング導入以前、同社では全社の間接スタッフにおける生産性向上を目的とした「間接業務改革」を展開していたが、各部門が何から手をつけて良いかわからないという停滞状況に陥っていた。活動の旗振り役であった、総務部 人事課の北野 健樹氏は間接部門改革の成功事例を紹介し、活動の活性化に繋げようと考え、事例を探すために「間接業務改革」のキーワードで検索したところ、いつも上位に、テクノ経営総合研究所のコンサルタントである南野のコラムにヒットしたという。そしてその内容が自分達のやりたいことと一致していたため、活動推進のヒントを求めて、大阪で開催された南野が講師のセミナーに参加し、セミナー後にいろいろな話をした上で、南野から提案された診断を受けてみることになった。当初提示された診断結果については半信半疑だったが、自分の指導先での実績を社名を伏せて紹介してくれて、出来ると言ったことは必ず実現させるというコンサルタントの力強い言葉に、一緒にやってみようという気になり、当時の開発部の部門長に相談したところ、部門長も北野氏と同じ問題意識を持っていたため、それならやりましょうという流れになったという。現在開発部の部門長で活動推進リーダーである窪田 伸悟氏はちょうど今回の活動スタート時に入れ替わりで部門長となり、当初は前任者からすごいものを預かってしまったという気持ちだったが、製品開発プロセス改革を柱として、設計の標準化や技術継承など以前から重要だと思っていたことを、同時並行で進めて行くことができるという一石二鳥の提案内容に非常に感銘を受け、自分が中心となってこの取組みを進めて行くことをポジティブに考えることができるようになったという。窪田氏はフロントローディング、コンカレントエンジニアリングなど、今回の改善に使われた手法について言葉や概要の知識はあったが、フロントローディングについては精神論のように考えていたため、実務での活用については疑問を持たれていたが、実際には全然違っていて、自分達の考えは浅かったと述懐されている。当初全社の間接スタッフにおける生産性向上を目的とした活動は、北野氏の成功事例紹介の検索という行動をきっかけに、トップが今後の成長に向けて必要と考えていた開発・設計部門を対象とした改善活動へとシフトし、生産性向上(SK)と、現状に対する主業務率向上、初年度20%UP、次年度40%UP(2040)を目指す取組み「SK2040」がスタートすることになった。 活動スタート時コンサルタントの提案は開発・設計部門で9チームを作って進めていくプランだったが、そこにオリジナリティを付加するため、生産本部の中で特に連携の強い生産準備、製造技術の2チームも加えて活動をスタートした。1年目は準備段階として工数分析に多くの時間を費やした。これまで作業日報でカウントしていた工数は多くて10 項目ほどの大雑把なものだったが、コンサルタントからもっと細分化するように指導を受けて作成したジョブリストは9チームそれぞれで5 0 0 から1,000ほどの作業項目数となり、さらにそのリストからすぐにデータ化できるように、社内の人間が新しく導入した工数管理のツールを活用し仕組みをつくるなど、全てを整備することに半年ほどの時間がかかった。その間は活動を進めても分析結果が出てこないため、実感に乏しく、何のための活動かという半信半疑の雰囲気もあったが、工数分析の準備が完了し、分析結果が初めてグラフ化され、チーム単位、個人単位の主業務率が見えるようになったことで、徐々に活動を進めている実感が伴ってくるようになってきた。コンサルタントからは主業務率の変化の要因を、各チームのリーダーが説明できるようになって11