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概要

ASAP2020vol_2

COMPANY INTERVIEW門的な知識をお持ちなのですが、事務局として議事録を作る立場で、話している内容が専門的すぎてわからないということがあって、そういうものをまとめるためにけっこう苦労しました。◆光工業の企業風土とはどのようなものでしょうか?佐藤氏 部門間でも多少差はあると思うのですが、全社的に見るとみんな根は素直で、あまりひねくれた人間はいないので、何かをするという時には全員で一致団結して、一生懸命取組んでくれるところが当社の企業風土のような気がします。手塚氏 改善活動を進める中で、最初は部門内で完結していたのですが、活動が進むにつれ部門だけでは解決できない課題が出てきました。橋本さんからは、特定の部門との関係性が良くないことを指摘され、毎回一緒に活動をするように言われました。社内の人間では言いづらいことを、第三者の立場から「ズバッ」と言っていただけたことで、それから少しずつ自然な関係を構築していけました。そういう意味では活動以前よりも部門間連携は緊密になってきたと思います。お互いの言い分を橋本さんが良く聞いてくれて、中立的な立場で、会社にとっていい方向はどちらなのかということを、本来論でなく、光工業であればどうするべきかという柔軟な考え方で導いていただき、それでうまくいったのかなと思います。◆2018年には中期計画の策定を社員参加で行われています木村氏 自分の印象では2018 年の中計策定のころから活動の潮目が変わったという印象があります。2017 年末、中計策定をどのように進めていけば良いのかよくわからなかったのですが、橋本さんからセミナーという形で教えていただきました。その後中計を具体化するメンバーで計画を立てたプロセスが非常に良かったと感じています。2019 年はスタート時、自分達自身でレビューし、部門展開するという流れが出来ました。そういう意味では2018年の中計策定は活動の中のターニングポイントだったと思います。佐藤氏 恥ずかしながら、当社ではそれまで中計というものにちゃんと取組んだ経験がありませんでした。毎年、社長方針という名の年度計画を作成してはいましたが、言葉は悪いですが非常に場当たり的なもので、市場や自社の現状を綿密に分析して方向性を判断するといった、本来の意味での経営計画にはなっていなかったと思います。 本来、市場のことは営業が一番良くわかっているし、ものづくりは製造、技術がわかっている。そういうそれぞれの専門性を活かして中計を作ろうという活動を、橋本さんの指導の下、この時初めて行いました。 中計策定に当たって社員の声を聞くことで、みんながこんなことを考えていたんだということを改めて知ることができ、それに基づいた計画ということで、100%ではないと思いますが、社員にも腹落ちしてもらえるようなものになったと思います。 ただ、当初計画は2018年から2020年の3ヶ年で立てたのですが、私がちょっと欲張りすぎたのか、2018 年を締めた段階で計画の目標数値自体に多少無理があることが判明したため、もう一度計画を見直しました。目標数値はそのまま据え置いて、5ヶ年計画という形に変更したのです。今後も計画のマイナーチェンジはしていくと思いますが、2023年を目標年度として進めていきます。木村氏 2018年の中計を策定したときにはULプレスによる厚板の加工をメインにした計画を立てたのですが、翌年今後事業の柱を一つに絞っていいのだろうかという議論がありました。主要事業をもう少し幅広く持つ必要があるのではとの考えから、EGR クーラーのビジネス、これまでの絞りの技術という3つの柱を主要事業としていくことにしました。去年の年度代わりの際に、専務から社長方針を、中計の中での今年度の取組みという形で説明いただき、長期視点でとらえて、今年の計画はより実効性の高いものに見直したという話をしていただきました。◆活動3年目となり今後の活動についての期待はいかがでしょうか佐藤氏 現場改善のほうはかなり進んでいて、このままレベルが上がっていってくれればいいかなと思います。ただコンサルティングが終了して、活動が停滞してしまうとまた元に戻ってしまうので、それをどうやって定着させるのかというのが課題です。これは自分達自身が考えるべき課題ですが、その定着に向けて今後も指導いただきたいと思います。9