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概要

ASAPplus2020

ニューノーマル時代を企業変革力で生き抜くFeature 01社 名:綜研化学アジア株式会社代表者:Managing Director 矢野 剛設 立:2008年11月13日所在地:700/699 Moo.1, T.Phanthong,    A.Phanthong, Chonburi Province 20160,    Thailand事業内容:アクリル系粘着剤および粘着テープ(自動車、     スマートフォンなど)の製造・販売でいる活動を、もう少し意識を高く持って、しっかりと全員で進めて行ければ、本格的に市場が動き始めたときには、今まで以上の成果創出につながるような状況に持っていけるのではという感覚があります。 また今回のコロナ禍でローカル社員の意識も変わりつつあります。具体的にはこれまでは勤務時間内で効率よく仕事を終えるという意識が低く、残業すれば良いという考え方だったものが、今回コロナ禍の作業で、密度を上げて、集中して働けば、無駄な時間を削減すること出来るということに気付き、仕事の取組み方に変化が出ています。これは今回のコロナ禍での経済危機が良いきっかけとなっている部分で、これまで自分達がいくら言ってもなかなか気付いてもらえなかったのですが、こういう厳しい環境が社員の意識を変えるきっかけを生んでいるのかなと思います。さらにコミュニケーションの面でもコロナ禍の活動で良い変化が出ていて、これまでより活発に意見が出る雰囲気となってきました。以前は一方通行的なコミュニケーションが多かったのですが、今はキャッチボールや、ボール回しのようにみんなで考えるという状況になってきました。このコミュニケーションの変化が将来の成果につながっていくのではないかと思っています。ー経営のローカライズを視野に入れた中・長期的な経営ビジョン矢野氏 当社グループは日本本社を中心に、中国に2社、そしてタイの当社、計4社で構成されています。これまではグローバルでは中国を重視した展開となっていましたが、コロナ禍、さらに米中摩擦の悪化など、今後不透明な状況において、当社の役割はこれまでより上がるはずだと考えています。ただ中国と比較するとタイは本当に小さな市場ですし、それがベースであるため導入できる設備やその台数も限られてきます。そういう状況でいかにして当社の価値を上げていくのかということを考えると、グループ会社の強みである品種の多さを武器に、タイを含めた東南アジア地域の声に耳を傾け、いち早く製品を投入することにより市場で競争優位に立てると考えています。 ただそこに向けてローカル社員には、当社の商品にもっと愛着を持ってもらうことが必要で、現状はまだそこが感じられないため、ロイヤリティの育成が必要かと考えています。そのため今後は当社の製品のショールームのようなものを作って、社員そしてお客様にも当社の製品をもっと知ってもらうような取組みも検討しています。そういう取組みを通じて、自分達の作っているものが、自動車やスマートフォンなどの様々な製品に使われている認知が広がれば品質への意識も高まると考えています。 さらにより長期的な視点では、最終的には経営のローカライズというものを見据えて、そのための人材育成が重要と考えており、その取組みの一環として、現在人事制度の見直しを行っています。しっかりした評価制度を導入して、成果を出した人はきちんと評価するという方向で取組んでいこうと考えています。社員の働き方を見える化し、それをきちんとフィードバックしていくことで、社員が働き甲斐を感じられるような方向性にしていきたいと思います。そしてこれらの取組みを進めて行くことで、自分達が考えている当社の将来像に早く近づくと考えています。※本原稿は2020年10月20日時点の取材によるものです。COMPANY DATA担当コンサルタント:海外事業部         小久保 和孝  功力 恭寿16