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概要

ASAPplus2020

ニューノーマル時代を企業変革力で生き抜くFeature 01社 名:ASAHI PLUS CO.,LTD.代表者:President 杉浦 誠設 立:2011年7月所在地:500/109 Moo 3. Tasit Sub-District    Pluakdaeng District Rayong Province    21140 Thailand Hemaraj Eastern    Seaboard Industrial Estateることを実感しています。この悪い状況の中でも、生産性は良くなってきている。固定費も削減できていて、成型費は協力会社さんの活用で出ていないということで、おのずと結果はよくなるはずです。そういう意味から今後の先行きに関しては非常に期待しています。ただ米中摩擦のような流れで、当社が潤うということは、逆に困っている競合もあるわけで、この状況下で諸手を挙げて喜ぶという気持ちにはなれません。お客様の拠点が世界中にある限り、ここで何か問題があれば、引き上げて他の場所にもっていかれるわけで、その恐怖心は常にあります。 そういう現状で自分の立場としては、やはり周囲の支えの大きさということを日々実感しています。テクノ経営さんや外注先、そして社員に支えられて、会社の経営を推進することができる。コロナ禍の今、常に周囲への感謝の気持ちを忘れずにいたいと思います。ーコロナ禍より危機を感じた従業員に対する経営者としての感覚のずれ杉浦氏 従業員のために経営者が出来ることは限られていると思います。全ての答えを言ってもいけないし、吸収力を高めるために、お金で何とかなるというわけでもない。じゃあ何ができるかというと、結局対話しかないと考えています。答えを出すわけではなく、ただただ話しを聞いてあげること。ここ数年でその重要性に気付くことが出来て、辞めていく社員がいると、自分はその人の話をちゃんと聞くことができていなかったと考えるようになりました。嫌だったのは、従業員が辞めることに対して鈍感になっていくことで、その時が経営者としては一番危機的な状況だったと思います。自分の中では今回のコロナ禍より、そちらの方がよっぽど大きな危機だったのですが、自分がなりたくない経営者になっていることに対して、従業員が気付きを与えてくれました。そこから自己改革をしなければと思い、まずそれまでの自分を否定することから始めました。過去と他人は絶対変えられない。自分を変えれば周囲が変わり、未来も変わると考え、メンターのコーチに依頼して、自己変革の取組みを進めました。そういうことでもう一度自分を見つめ直しながら、経営を進めて行くと、自然と従業員も辞めなくなり、積極的に相談や報告に来てくれるようになりました。 悪い状況はこれからもあると思いますが、その時に自分が下を向いているとだめだと思っています。以前従業員から「最近ボスは元気がないですね。みんなが心配していますよ」と言われたことがあります。これは自分にとってはすごくショックなことで、それ以来気をつけるようにしていますが、逆に自分のことをよく見ていてくれていることへの感謝の気持ちもあって、自分は本当に良い従業員に恵まれたと思います。ー今後の経営ビジョン杉浦氏 タイに来て9年になりますが、今後のビジョンとしては、まず黒字化を実現して、会社を軌道に乗せることで、やっと本来の意味での経営のスタートラインにつけると考えています。その上で現在の管理職がレベルアップし、その人材が会社のマネジメントを行えるような流れを、何とか自分がタイにいる間に進めたいと考えています。自分が帰国すると管理職が辞めてしまうようなことになると、今までの取組みが元の木阿弥になってしまうので、彼らのポジションをしっかりつくってあげることが重要だと考えています。そういう意味では今テクノ経営さんの指導を受けて、管理職の社員が少しずつ変化していて、責任感が出てきているように感じているので、これを継続していくことが重要だと思っています。 自分はタイという国、人が好きなので、ずっとここにいてもいいと思っているのですが、会社としてはやはり若い人を育てていかなければなりません。会社の経営に答えはないと思いますが、その人のポリシーがちゃんとあって、それを貫ける人に後任になって欲しいし、そういう人を育てていかなければならないと今は考えています。COMPANY DATAOur products (Automotive part ) 担当コンサルタント:海外事業部 山本 信幸 小松 洋18