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概要

ASAPplus2020

ースーパーエンプラ加工業界のリーディング企業を目指した取組みを推進三木氏 当社は東レグループの関係会社として昭和36年に創業。現在は、スーパーエンプラ加工業界のリーディング企業となるべくチャレンジを続けています。市場が求める高機能化、高精度化、高品質化、低コスト化に総合力で対応し、3つのプラスチック加工技術(射出成形、押出成形、コンパウンド)の事業展開を、当社の強みである「ソリューション力」「複合・総合力」「品質管理力」を活かしながら推進しています。 生産・技術の拠点としては、国内に三島、岡崎、郡山、川口の4箇所がありますが、この中で三島工場は、当社のマザー工場としての役割があり、射出成形、押出成形、コンパウンドの3事業全てを担当しており、また本社機能の多くの部署も三島工場を拠点としているため、単なる工場というよりは、総合事業所的な位置付けとなっています。当工場は1962年の開設です。元々は軍の払い下げ用地であったため地盤が堅牢で、富士山の麓という立地から工場用水にも恵まれているなどというメリットがあったことが、この地が当社の主要生産拠点として選ばれた理由です。ーコロナ禍での工場運営状況三木氏 緊急事態宣言前後から他の会社と同様、お客様影響から販売量/生産量は大きく下がっていましたが、現在は回復の兆しが見え始めている状況にあると考えています。3つの事業の内、射出事業が今回最も影響が大きいです。コンパウンド事業についても自動車用途を主とした射出成形の素材生産が多いため同じように影響を受けましたが、今、まさに回復の最中で、徐々に元の生産に戻りつつあります。押出成形事業は、射出事業に比べて影響は少なかったですが、それでも厳しい時期もありました。これらの事業状況から収益的には厳しい状態に陥ってはいますが、回復に向けて取り組んでいるところです。 一番厳しい時期には操業を抑えたり、社員を休業させたりしていましたが、8月頃からは社員もほとんど元の勤務状況に戻っています。一時的に生産を停止したため在庫が少なくなった一部の製品では挽回生産した生産系列もありましたが、逆に、例えば岡崎工場のように8月のお盆の連休を返上し、休み無しのフル操業をした生産系列もありました。これは当社だけでなく日本全体でそういう状況になっているように思います。このコロナ禍の状況での生産が落ちたタイミングを利用して合理化検討をこれまで以上に実施で出来ました。在宅勤務や勤務変更なども柔軟に行い、それらの取組みに伴って、生産現場の合理化や事務等の業務の効率化のヒントを得た部分もあり、アフターコロナではそういった経験を活かして、より効率的・合理的な生産方式や、革新的な仕組みを実現することを考え、今、一つひとつ取り組み始めているところです。 ものづくりの現場でのリモート化は難しいですが、コロナ禍への対応を推し進めた結果、本社スタッフ部門、営業部門などは在宅勤務化がかなり進みました。社長や役員は、コロナ前は当たり前のように東京本社に出社していましたが、現在は半分以下を在宅勤務としています。既に、間接部門や管理部門を中心に、在宅勤務というスタイルがもう定着し、リモート会議においては工場を含め全社的に定着しており、逆にそちらの方がやり易いという事が分かったという状況になっています。また、これまで改善活動などの全社報告会・発表会を実施する際には関係者全員が三島工場に来ていたのですが、現在は、発表者だけか、多くてもプラスその上司だけが来て、あとは全員リモート会議での出席としています。 これらの変革で旅費、移動に関する時間を含めた無駄などもずいぶん削減でき、金額的メリットも確実に得ることが出来ています。今回のコロナ禍を振り返ると、そういう面ではプラスになった部分も多いため、さらにこれらを改善活動での取組みがコロナ禍で効果を発揮東レプラスチック精工株式会社CASE02生産本部射出技術部 次長兼 プロセス開発Gリーダー金谷 圭悟氏取締役 生産本部長三木 誠人氏7