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概要

ASAPplus2020

ニューノーマル時代を企業変革力で生き抜くFeature 01社 名:東レプラスチック精工株式会社代表者:代表取締役 野尻 国治資本金:360百万円/ 設 立:1961年8月11日所在地:三島工場 静岡県駿東郡清水町柿田757進めアフターコロナに繋げ、より効率的な会社・工場の運営に活かすことを狙い、具体的な改善への取り組みを進めています。ー改善活動を通じてレベルアップしたコミュニケーションが企業風土を変革金谷氏 今回の改善活動がスタートしたきっかけはテクノ経営のセミナーでした。これまでは製造現場の生産性向上活動はよく活動し指導もしてきましたが、開発・技術といった間接部門組織の効率化については、これまで経験がありませんでした。テクノ経営のセミナーに参加し、是非これをやるべきだというトップの判断でテクノ経営によるコンサルティングの導入が決定しました。 当社の企業風土として元々風通しは良かったのですが、この活動を行うことで、技術部署の他に、品質保証、金型など様々な開発に関係する部署が集まって活動し、これまでとは別の次元、本音で語り合うことで、本当の意味での風通しの良さまでが実現できて、コミュニケーションのレベルが上がったと思います。 例えば一つの作業をする時に、どこの部署で作業をするのが一番効率的かというような視点が生まれました。自分の部署の仕事をキッチリ実行するという風土から、会社全体を見通した全体最適の視点が育って定着したことは非常に良かったと思います。三木氏 その具体的成果としては、今回のプロジェクト後半での「金型修正ゼロ化プロジェクト」が挙げられます。金型は本金型に至るまで、何回か修正をする必要がありますが、このプロジェクトではその修正ゼロを目指し、多くても2回以下にするという目標で取組みました。これまでは工場毎に個別最適で動いていたのですが、今回のプロジェクトで、個別最適では目標達成が難しいということが解り、全員が一つのチームになって目標達成を目指し取組みました。お互いのことを考えながら情報共有しないと前に進めることが出来ず、その取組みを繰り返し実践したことで、コミュニケーションがすごくレベルアップし、一気に風通しが良くなり、企業風土・文化の変革を起こしたと感じています。私は、これが今回の活動のなかで得た大きな成果の1つだと考えています。ー改善活動での事前準備が新しい業務スタイルへの移行に効果を発揮金谷氏 今回のコロナ禍の前の段階で、コンサルティング頂いた効率化プロジェクトの観点からテレビ会議やWEB会議という新しいツールを日常業務の中に取り込めたことは非常に大きな力となりました。 何事も、現場・現物・現実の3現主義に基づくことは重要であることは言うまでもありませんが、分業化・専門化された複数の組織による業務活動を効率的にするには、3現主義に基づく情報を正しく伝えることが重要であると、プロジェクト参加の一人ひとりが気づき、理解し、問題意識をもって活動できました。単純に完成されたノウハウやシステムを上から押し付けるようにヤレと命令するのは簡単ですが、細かな作業手順一つに至るまで改善の魂を込めた活動でなければきめ細かい活動や改善風土の定着はできません。テクノ経営のご指導がなければ、改善風土の変革は難しかったと思います。 コロナ禍で人の移動が制限される中、情報伝達の手段を変更するだけでなく、ノウハウレベルから改善意識を一人ひとりが持った活動をしたことにより、情報伝達の質の向上もできた為、生産性は落ちることなく向上し続けることができたと考えています。 今回のプロジェクト活動を通じて、情報伝達の速度と質が向上したことと、自発的改善意識向上により、互いに自分達の組織の業務の在り方を客観的に見つめ直し、作業のムダ、情報伝達のムダ、やり直し・手戻りなどのムダが減少していき、1つ1つの製品についてムダな費用の削減と開発期間の短縮を同時に実現することが出来ました。ー改善活動の最大の成果は企業文化、風土の変革三木氏 中期経営課題の方針をコロナ影響により大きく変えることは今のところ考えておらず、特に射出事業をより採算性の高い事業に変換して行きたいという目標は変わりません。製造、間接部門、技術部署の業務を効率化するとともに、投資採算が良い体制・仕組みの構築を実現すべくテーマに取組んでいかなければならず、今取組みを進めています。 また最近、今回のプロジェクト以前と、やり切った現在では何が変わったのかという議論をしています。私は、社員の仕事に対する姿勢や着眼点が変わったことが一番大きいのではと考えています。例えば、以前は3Sまでだったのが、今は5Sに進化したという風に、仕事に対する意識や着眼点、そして職場風土の変革を起こし定着し、企業文化として根付いてきたことがプロジェクト以前とは大きく変わったと感じています。これらは目に見えないものですが大きな成果であり、非常に良い流れになって来ていますので、アフターコロナに向けてもこの活動を続けて行かなければと考えています。COMPANY DATA担当コンサルタント:東日本事業部 南野 嘉也8