コラム/海外レポート

2022.11.28

電話を切る音は「ガチャン」!?

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環境の変化で変わるイメージ

電話を切る時の音は?と聞かれてどんな音を想像するだろうか。昭和世代の方々ならきっと「ガチャ」「ガチャリ」「ガチャン」といったあたりだろうか。ところが今の子供たち、平成以降の世代では「ピッ」「プツ」「ドゥリュン」という感じになる。これは電話に対するイメージの違いによるものだ。一昔前の電話といえば黒電話といったダイヤル式の固定電話。電話を切る、つまり受話器を置く音=ガチャンとなる。現在では電話といえばスマートフォンだ。固定電話のない家で育つ子供たちもいるだろう。そうなると、電話を切る音はスマートフォンをタップする音=ピッ、あるいは通話アプリの接続を切る音=ドゥリュンといったものがイメージされる。

変化に対応していく

このようにほんの10年、20年の間でも身の回りにあるさまざまなモノが変化し、新たな商品が製造され進化してきた。もちろん、そういった環境に生きる人々もその変化に対応し、いつの間にか進化しているのである。こういった変化への適応力は、そこに生きる人々だけではなく企業にとっても必要不可欠な要素。特に近年は企業を取り巻く環境や技術が目まぐるしく変化、進歩しており、いち早く変化を捉えて対応していかなければどんどん取り残されていってしまう。

製造業を取り巻く環境

新型コロナウイルス、米中貿易摩擦、地政学リスクなど、日本の製造業を取り巻く環境はここ数年で著しく変化している。その中でも印象が強いのは新型コロナウイルス感染症の影響だろう。景況感を示す景気指標の一つであるPMI(購買担当者景気指数)を見てみると、初めて緊急事態宣言が発令~解除された2020年6月頃では50の基準値に対して38.4まで大きく落ち込んだ。ただ、一時的にダメージを与えたもののその後は回復傾向にあり、現時点(2022年10月)では50.7と基準値を少しこえて2018年頃の水準まで戻している。あらゆる面で社会を一変させた新型コロナウイルスだが、悪い面ばかりではない。テレワークの普及に伴う業務のデジタル化など、企業にとってはプラスに捉えるべき変化もたくさんもたらしているはずだ。

新しい時代をどう生き抜いていくのか

2018年に経済産業省がDX推進ガイドラインやDX推進指標を公表後、近年では企業のデジタル改革が注目を浴びている。公表されたレポートにある「2025年の崖」では、その年を境に様々な問題が発生するとの予想がされており、今後ますますデジタル技術の活用は広がりを見せるだろう。そういった変化に対応しながらも、そこには必ず「人」が必要となる。デジタルの変革はもちろん、そこで働く「人」の変革や新しい環境への適応力こそが、これからの時代で最も必要な要素になってくるのではないだろうか。

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