日本人から見たタイの一般的な印象は“微笑みの国“であることは間違いないでしょう。
タイで生活をしていてもタイ人が争っている姿を見かけることはほとんどなく、みんなゆったりまったりとサバーイ(快適)に日々を過ごしている。
ただし、タイの歴史を学びに1年の交換留学をし、その後タイ生活が10年以上経つ私のタイに対する印象は単純な”優しい人たち“というよりは、リスクに対する嗅覚に優れた”強かな人たち“という印象を持っています。
タイが東南アジアで唯一独立を守っている国であることは有名ですが、そのタイ外交の特徴が「バランス外交」=「微笑み外交」と言われているのはあまり知られていないのではないでしょうか。「微笑み外交」の特徴は下記のようなものです。
1)敵はつくらず、肩入れもせず中立を維持
2)態勢が決まりかけたら動く
3)最小の負担で最大の利益を得る(危ない橋は渡らない)
これらはタイ近代史の中での政治的姿勢や決断を見返すと納得できると思います。
~歴史から読み解くタイの特徴【中編】に続く~