コラム/海外レポート

2024.01.29

日本なら出来る…と言う幻想

関連タグ:
  • タイ
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  • 人材育成
  • マネジメント

執筆者:

高橋 隆二

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「OKY」
 聞いた事ありませんか?
 タイに限らず、海外の駐在員さんにはある程度知られた言葉かと。
 O=お前が K=ここに来て Y=やってみろ!
 なかなか辛らつな言葉ですね。お判りかと思いますが、駐在員が日本にいる社員に(主に上層部だと思います)叫びたい想いなのだそうです。
 日本に勤務している役員さんか部長さんか、タイの駐在員に対して、この様な事を言った事はございませんか?「現地の教育進んでないよね、日本によこして日本でやってやろうか?」「なんでそっちは生産性上がらないの?日本のマネすれば良いだけでしょ?」「この前技術者を出張させたよな?なんで出来てないんだ?」「タイ人?みんないい子だったぞ。俺には挨拶もしてくれるし、お前らが言う事と違うな、もっと仲良くやれよ」「俺が居た頃はもっと収益が良かったはずだ」…等々。
 日本国内が楽とは言いませんが、現地の事情を御存じないのに、「俺は前に何年も住んでいたから」「俺は何十回も出張行っているから」等、もしかして、現在住んでいないのにタイを語っていたりしませんか?もし身に覚えがおありなら、少しだけで構いません、駐在員さんの御話、是非耳を傾けて差し上げてください。近年加速的に変化が激しい世の中である事は周知の事実と思いますが、海外、特に東南アジアの国々の変化は日本の比ではありません。刻々と変わる状況に悪戦苦闘している中、日本国内で昔いた駐在員さんにタイの実情を決めつけて上層部に伝えたりされると現地で戦っている駐在員さんは大変です。
 私が関わらせて頂ける駐在員さん、本気で生産性を上げたい、品質を良くして行きたい、会社を成長させたい、真剣さが伺える方々に多く巡り合わせて頂けています。これに国内からの支援が本気で寄り添うものであったなら、より企業の発展に近づける事間違いございません。
 適切に人が人と交わり合う事が出来たら、素晴らしい成果に繋がります。
これを読んで頂いている皆様にも、何か感じて頂ければ幸いです。
ご拝読、ありがとうございました。